中国訪問記7〜産学協同セミナーにおける講演内容/ビジネスモデル以前に気になるもの
浙江大学の産学協同セミナーでは一応オープニング講演の担当となった。テーマは「アニメビジネス成功の秘密」という大層なものだが、内容的には日米両国のアニメビジネスの歴史などを探りながら中国の今後を考えて見ようというものである。要するにアニメビジネスの成立過程を説明しながら、ビジネスモデルの確立を訴えた次第である。
中国に対する忌憚のない感想を自分なりに語ってみたが、その反応はどのようなものであったのか。率直に言えば余りピンと来てないようであったというのが正直な印象である。アニメのビジネスモデルといった面倒な?ことよりも、どうやったら儲かるのかといった直裁的な質問などもあり、興味の在り方が多少異なっていることを感じた。
これは私の持論なのであるが、日本のアニメビジネスが中国で展開できるようになるためには、中国のアニメ事業者自身が市場から対価を得るシステムまずを確立してもらわなければならないと思っている。それが可能にならない限り頭越しに日本の事業者が利益を得ることは難しいのではないだろうか。そのような考えから日本やアメリカのアニメのビジネスモデルを解説しようと思った次第であるが、現場の事業者や教育者にとってはもっと目先のことの方が問題であるようだ。
コメント