長谷川文雄・福富忠和編『コンテンツ学』(世界思想社/2.500円税別)
コンテンツって何だろう?
コンテンツという呼び名は新しい。以前はソフトと呼ばれていた時代もあったが、その歴史は古く神代の時代から歌舞音曲はあった。それがなぜコンテンツというような呼び方になったかといえば要はデジタルで容易に流通できるようになったからであろう。
コンテンツの一般的な定義は「情報の中味」という実に大雑把なものであり、その定義や実際どれがそれに当たるのか明確にされたものが実はなかった。その意味で、本書『コンテンツ学』はコンテンツについて真正面から取り組んだ好著である。
ということで内容に入りたいところであるが、内容が実に多岐に渡っているので言及するとまた長々と10回ぐらい書いてしまいそうなので目次を紹介するに留めたい。
第一章 コンテンツとは何か/福富忠和(専修大学ネットワーク情報学部教授)
第二章 コンテンツ制作プロセスと表現要素/佐々木尚孝(愛知産業大学造形学部デザイン科教授)
第三章 コンテンツの制作方法と技術/竹内聖(玉川大学芸術学部ビジュアルアーツ学科非常勤講師)
第四章 映像デジタル時代のコンテンツ流通/秋山雅和(日本大学大学院法学研究科客員教授)
第五章 コンテンツ創造の環境・人材教育/高橋光輝(WAO映像・アニメーション研究所主任研究員)
第六章 コンテンツビジネスの基本モデル/木村誠(長野大学企業情報学部准教授)
第七章 日本のコンテンツ市場/小野打恵(ヒューマンメディア代表取締役社長)
第八章 コンテンツビジネス経営−ファイナンスと知的財産/山口浩(駒澤大学グローバル・メディア・ス学部准教授)
第九章 世界のコンテンツ産業の企業動向/各務洋子(駒澤大学グローバル・メディア・ス学部准教授)
第十章 コンテンツと知的財産法/中野潔(大阪市立大学大学院創造都市研究科都市情報学専攻教授)
第十一章 知的財産権以外のメディア法/牧野二郎(弁護士)
第十二章 日本のコンテンツ政策/境真良(早稲田大学客員准教授)
第十三章 海外コンテンツ政策/金正勲(慶應大学デジタルメディア・コンテンツ(DMC)総合研究機構准教授)
第十四章 コンテンツと文化/毛利嘉孝(東京芸術大学准教授)
第十五章 コンテンツによる地域振興/長谷川文雄(放送大学客員教授)
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