やばい、『バイオハザード:ディジェネレーション』
『バイオハザード:ディジェネレーション』を観てきた。アニメ!アニメ!の数土編集長から、「CGキャラクターに違和感がない」と聞いていたので行かなければと思っていたが、2週間の限定公開で気づけば最終日と相成っていた次第。新宿ピカデリー、金曜16時50分の回であったにも関わらず結構お客さんが入っていたのはそれもあってのことか。
結論から言うと数土さんの言う通りであった。最初は多少違和感のあったものの話が進んでいくうちに次第にそれが薄れていった。そして見終わった感想は、失礼ながら、「やばい、これで内容が自分の好みであったら感動するかも知れない」といったものであった。
本作はもともとビデオグラム用につくられたので劇場映画並のクオリティは求められなかったのであろう。アクションで魅せるのが本作の要であるとは重々知りつつも、もっと練り込んだつくりにすれば拡大公開レベルのものに仕上がっていたではないか(それでもプリプロに1年、プロダクションにさらに1年かかったそうなので相応の予算と時間をかけた作品と言えるが)。
とはいえ、本作は過去にあった一連の3Dアニメと決定的に違っているのはやはりそのキャラクター表現である。今までの作品では最後までキャラクターに違和感が残るためどうしても作品に思い入れできなかったが、今回のバイオハザードではそれがさほど感じられなかった。それどころか、これでもし中味が私好みであったら感動するかも知れないとい予感すらしたのである。これは今までの人間が主人公の3Dアニメでは考えられなかった画期的な出来事である。
今回のバイオハザードは3Dキャラクターの新時代を予感させた作品であった。押井監督が次回作で3Dアニメづくりを決心したのはおそらくこのような変化の鋭く読み取っていたからであろう。いずれにせよ、日本のアニメはここ2〜3年で間違いなく大きな変化を遂げるのではないかという気にさせた作品であった。
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