第二部手塚治虫とアニメ
1−2 日本のアニメ産業の規模
日本のアニメ産業は例外的といってもよいほど好調であるが、まずその規模がどれほどであるか探ってみたい。
2005年のアニメ年間製作数はTVアニメが124タイトル、30分番組に換算して3,508話、劇場アニメが36作品、OVAは57タイトル(全127巻)であった。この中にはTV番組内のショートアニメやCF、アダルト作品は含まれていないが、これらの作品の製作費を推定すると約532億円となる(この項のデータは何れも拙著『アニメビジネスがわかる』による)。
一方市場規模であるが、これにはグロス(小売市場売上)とネット(業界売上)があり、国内はそれぞれ8,479億と856億、世界ではそれぞれ1兆6,441億と1,076億になっている。このように、世界に進出した日本のアニメであるが国内外で確実な市場を築いているのである。
その後2006年をピークとしてアニメの製作数は減りつつあるが、これを景気後退と見るか、あるいは適正規模への調整と見るかは今後の成りゆき次第であろう。
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