〈手塚治虫とアニメ〉アニメの繁栄を築いた手塚治虫
手塚治虫以降のアニメ8〜日本流リミテッド・アニメの評価は?
虫プロのスタッフの必死の努力でつくり上げた日本初のTVアニメ『鉄腕アトム』に対する評価はどうであったのだろうか。先行してアニメを制作していたプロからの評価は非常に厳しいもであった。
『未来少年コナン』や『ルパン三世 カリオストロの城』の作画監督で、その当時東映動画のアニメーターであった大塚康生は、「一人として技術的に評価する人はいませんでした。極論すると『あれじゃ誰も見ない』と思うほどのぎこちない動かし方」(『作画汗まみれ』/徳間書店)であったと述べている。
ディズニーをお手本とするフルアニメーションの世界で育ってきた一線級のプロのアニメーターにとって見れば、『鉄腕アトム』は「TV紙芝居」に過ぎなかったのである。
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