マンガ関連本5〜昭和マンガ家伝説(平岡正明/平凡社新書780円税別)
こういう見方もあるというマンガ評論
若い世代で平岡正明(「せいめい」と呼ばれている)の名前を知っている人は少ないと思う。60年代学生運動華やかりし頃よく耳にした名前であるが、その後の左翼活動の衰退と軌を一にするように最近はご無沙汰気味である。
平岡氏は団塊の世代より少し上である。1941年生まれであるから宮崎駿氏、りんたろうなどと同い年である。それもあってか古いマンガには詳しい。宮崎さん、りんさんなどもほぼ同じマンガを見ていたのではないか。
筆者はマンガだけではなく音楽や小説、政治にも詳しい。三島由紀夫が手塚治虫や白土三平ではなく赤塚不二夫を絶賛していたことをこの本で知った。三島は平田弘史も好きだったようで上野のアメ横にわざわざ買いに出向いていたとのこと。
筆者の「サザエさんとディズニーを批判する」は一見の価値はある。左翼的な見方が強いが、まあ実に色々なことを知っている。ウソかホンとかはわからない部分もあるが一度読んでみてはどうだろう。
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