『テレビ快男児』藤田潔著
(09年10月/プレジデント社/税別1,500円)
アトム輸出の立役者
この本はテレビ創世記の熱気が伝わって来るから読んでいて楽しい。有名な番組やCFをたくさん手がけて来た著者であるが、「11PM」もそうだったんですね。まだ小学生でしたがお世話になりました(?)。 で、何故この本を買ったかと言えば、「鉄腕アトム」をアメリカに売り込んだと宣伝文句にあったからである。これは買わねばなるまい。ということで早速手にしてみた。 なるほど、アトムはアイ・ジョージ(日本人です)のカーネギーホール出演交渉のおまけだったんですね。その際、著者がついでにアニメのセールスもしようということで三大ネットワークに売り込みにいき、NBCがその場で購入を決断したのである。ほとんどビギナーズラックと言ってもよいが、いずれにせよ当時としては大快挙であったのは間違いない。 しかしながら、とかくラッパを吹きたがる業界において、著者の言うことがどこまで信用できるのかと思って(失礼)、少し前に紹介したアラン・ラッドの『Astro Boy and Anime Come
to the Americas』を読んだら、しっかり著者のことが出ていた。本書とは別バージョンの写真がつかわれているが著者の功績は本物である。 この間、ランチタイムに会社の近くを歩いていたら著者が経営するビデオ・プロモーションがあった。だからどうなんだということであるが、アニメの歴史をつくって来た方々のお話を早めに伺っておいた方がいいのではと考えた。なぜなら2017年は日本のアニメ生誕100周年である。そろそろ、その歴史を振り返ってもいい時期に来ているのではないか。
>アラン・ラッドの
それは『シェーン』やあ!
藤田潔氏のインタビューならネット誌「Wedge」にありますです。
あと『プロデューサー七つの極意』という本がお勧め。藤田氏の元部下だった方の随筆です。
投稿情報: KK | 2010/01/28 10:13