『これが「演出」なのだっ』/大地丙太郎
(09年8月/講談社アフターヌーン新書/税別848円)
元気の出るアニメづくり
大地さんである。大地さんの打ち合わせを間近で見ていたが、いつも笑いが絶えなかった。なのでという訳ではないが面白くてそして元気になる。思わず自分も演出できそうな気がして来る。大地さんのエンタテインメント精神あふれる演出入門書である。
内容はかなり具体的である。経験に即した実例が数多く披露されており、大地さんのサービス精神もあるが説得力がある。
これはひとつの仮説であるが、大地さんの様に撮影から演出になる人が結構多いのではないか。水島精二、池端隆史、滝沢敏文などがそうであるが、撮影は映像づくりの最終行程であり(その後編集があるものの)、長年それに接していると演出意図や動きの意味が分かってくるのではないか。
とはいえ、大地さんを含め上に挙げた方々はアニメフイルム出身なので、会社の傾向かも知れない。しかしながら、デジタル化進んだ撮影部門で働く人間がアフターエフェクトなどをつかってアニメをつくる傾向があるようだ。今後この部門から演出、あるいはクリエーターがさらに増えるのでは・・・
(蛇足ながら・・・)
大地さん、子ども向けのアニメ宜しくお願いします。
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