『映画音楽 おもしろ雑学事典』
大日方俊子
(09年7月/ヤマハミュージック/税抜1,800円)
なるほどなるほどハリウッドミュージック
これを読むと映画音楽に対する知識がいかに不足していたかがわかる。読めば読むほど、「なるほど」である。
ハリウッドがユダヤ人社会であるのはわかっていたが、音楽においてもこれほどまでとは。そもそも、世界初のトーキー映画で唄ったアル・ジョルソン自身がミンストレル・ショー(顔を黒塗りにして黒人の歌を唄う。黒人のパロディというか、人種差別ネタのショー。まあ、シャネルズですな)のユダヤ人であった(ハリウッドを築いたユダヤ人の例に漏れずリトアニア生まれの移民です)。
作曲家もパフォ−マーも実にユダヤ人が多い。ピクサーの常連であるランディー・ニューマンも名前でわかるようにユダヤ人の家系であるが、「ニューマン王朝」(この一家、アカデミー音楽賞に66回ノミネートされ11回受賞しているそうです)と呼ばれる映画音楽一家の一員である。地味なシンガー・ソング・ライターだという認識だったがピクサー以外にも多くの映画音楽を手がけていた事をこの本で知った。
この他にも数多くの知られざる情報が紹介されており、ブログ10回分は書けそうだが、あとは買って読んで下さい。ところで、誰か日本のアニメと音楽のビジネスを含む関係についてまとまった論考を書いてくれないであろうか。バンビジも音楽に行くってそうだし、H君、期待しています。
(蛇足ながら・・・)
ランディー・ニューマンが好きなのはジョン・ラセターなんでしょうかね?シブ過ぎると思いますがずっと起用し続けていますよね。ディズニー・レコードとしてはビジネス的にはやっぱりアラジンみたいなのをお望みなのでは・・・。さらに言えば、ディズニー・オン・クラッシックのネタにならんですよね、ピクサー音楽では・・・
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