アニメビジネスがわかる

アニメ関連メディア情報〜「若手アニメータ育成プロジェクト」

文化庁助成による制作会社4社の作品

昨日（2010年2月24日(木)）新宿バルト９で「若手アニメータ育成プロジェクト」の上映会があった。これは文化庁の助成によるもので気鋭の４社のオリジナル企画作品をお披露目するものである。

若手アニメーターを育成するために積極的に起用しようという主旨でJAniCAが運営を委託されたものだ。これまで政府からの助成は沢山あったがこれほどダイレクトに制作に投下したのは記憶する限り初めてである。制作に参加した会社はアサンション、テレコムコミュニケーションフイルム、PAワークス、プロダクションIG。

で、作品はというと同じく『キズナ一撃』『おぢいさんのランプ』『万能野菜ニンニンマン』『たんすわらし』の順番でスポンサーのせい？もあってか全部キッズ、あるいはファミリー系の企画であった。あるいは、これがアニメ制作会社の遺伝子なのか。

『キズナ一撃』『万能野菜ニンニンマン』は明らかに土日の朝枠狙い。『おぢいさんのランプ』は劇場向けかな？『たんすわらし』は夕方枠にあってもおかしくない企画である。なるほど、こういうのが本当にやりたい企画なんだな。やっぱりアニメ業界のDNA？

ということで今後バルト９他、各地で公開されるそうなので一度見ては如何か。ここから新シリーズなどが誕生すればおそらく今までの政策投資の中で一番効果があったと見てもいいのでは。

http://janica.jp/pja/main.html

 

アニメビジネスがわかる本214

『アニメクリエーター・インタビューズ　この人に話を聞きたい2001〜2002』

（小黒祐一朗／2010年1月／講談社1,200円税別）

 

ようやく出ました！

 

ずいぶん間が空いたが小黒氏がアニメージュで連載している「この人に話を聞きたい」書籍第二弾がようやく出版された。前回は飛鳥書店、今回は講談社から。なかなか次が出ないのでちょっと心配していたが何はともあれ良かった。

 

ということで、庵野さんの超ロングインタビューも入っており必見の書である。というか、次々と出して欲しいのでともかく皆さん買って下さい。勉強になります。年間四冊は出して欲しいな。そうすれば３年で連載に追いつくはず。それからは年1回で大丈夫。

 

読んでいたら今敏監督のインタビューがあった。前年女優の前である。確かこの頃はまだ交流がなかったはず。なるほどと思う箇所が沢山あった。

 

話は変わるが現在昨年のテレビアニメ、劇場アニメなどの制作数、分数などの統計を取っている最中である。毎年恒例になったが、昨年はアニメ産業にとって非常に厳しい年であったことが浮き彫りになって来た。

 

詳しくはアニメフェアにおける動画協会ブースで発表されるが、「制作数激減」と言っても過言ではない状況であり、完全に「バブル」期以前の状況に戻ってしまっている。そろそろ底を打つのか、はたまた1990年代のレベルまで戻ってしまうのか。今年の動向が大いに注目されるところである。

 

アニメ関連メディア情報〜東京国際アニメフェア開催決定！

東京国際アニメフェア完全開催決定

 

一次は開催が危ぶむ向きもあった東京国際アニメフェアであるがスケジュール通りやることが決まった。当然のことと言ってしまえばそれだけの話であるが、降って湧いたようなコミック10日会の話があって攪乱されてしまっていたのは確かだ。

今年は10回目に当たり幾つかの記念イベントが予定されていた。準備の関係で全部やり切るのは難しいであろうが目玉になるものは大丈夫なので楽しみにして頂きたい。例年よりコマ数が少ない分、それを補う企画を現在考えている最中である。

 

これだけだとほとんどtwitterのレベルであるが正式発表が間もなくなされると思うので詳しくはそちらをご覧下さい。