第六章「激動の10年 その他篇」海外販売3
All Nippon Entertainment Works3
All Nippon Entertainment Worksの役割
株式会社産業革新機構は官民共同出資の投資会社。今回の案件All Nippon Entertainment Worksに関しては産業革新機構が60億円全額を出資するとのこと。目的は日本のコンテンツを海外展開し、具体的には日本の作品を世界市場向けにリメイクした映画の海外事業が中心となるとある。
ハリウッドでの映画化を中心に、企画開発を先方のプロデューサーと進める。映画の他にもテレビ番組、ゲーム、小説、マンガ、玩具、キャラクターなどの周辺事業で幅広い事業開発を目指すのだそうだ。
事業にあたっては、こうした分野で既に実績のあるコラボレーションパートナー企業9社と協力するが、そのひとつにアニメ業界からプロダクションIGが選ばれている。
というのが産業革新機構の概要であるが、次にそのビジネスモデルであるが、要はハリウッドへの映画化権の売り込みである。「マンガ」「小説」「ゲーム」「映画」「TV番組」「ゲーム」「玩具」といったIP(intellectual Property)を開発(企画、コンテンツの権利取得、脚本の作成、監督、俳優の選定、提案)するという、本来なら製作主体であるスタジオなりがやるべき事を代わりに引き受け、そのことによって日本のIPがハリウッドに受け入れられる可能性を高くしようとするというものであろう。
無料、かつ原作の権利処理、脚本作成までしてくれるので先方にとっては万々歳。日本サイドとしても、それでハリウッドでの映画化の確率が高まれば良し、ということであろうが、果たしどうなのか。
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