アニプレックスの時代6〜アニプレの強さ2
アニプレはプロデューサーに優秀な人材を得ているという話を前回したが、もっと現実的にソニーグループということのメリットを享受している部分がある。それはグループ企業が番組スポンサーになれるという強みである。
親会社のソニーミュージックがほとんどであるが、やはりそのバックアップはアニプレのテレビアニメ戦略を支える重要な要素である(もちろん、作品の音楽をミュージックが担当しているのでスポンサーになる意味合いは大いにあるのだが)
ただ、微妙なのはソニーピクチャーズとの関係である。これはアニプレだけではなくソニーミュージックの問題であろうが、両者は同じソニーグループでありながら、うまく機能していないように見える部分がある。
おそらく、カルチャーが違うからであろうが、併せて1兆円以上の売上を誇る両社が固く連携を取れれば、他の上位ハリウッドメジャーを追撃できる可能性は十分あるのだが(アメリカではうまく連携が取れていると聞くが)。日本で売上1兆円レベルのエンタテイメント産業は任天堂とソニーグループのエンタテイメント企業だけなので、是非とも世界への扉を開いて欲しいと思う。
最後に、今後のアニプレであるが東映アニメーションの様に王道(キッズ・ファミリー路線。世界的に見るとこれこそがアニメビジネスの中心なのである)に行くかといえば、それは有り得ないであろう(ぜんまいざむらいがあるものの)何故なら、アニプレは根っからのパッケージ会社であるからだ。これは親会社のDNAである。
従って、あくまでパッケージ(作品そのもの)が売れるビジネスを主流として行くであろう。そうなると、勢いキッズ・ファミリーではなくアニメファン対象となる。この路線は今後も続くであろう。
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