『マンガの方法論 マンガの経済学 お金とマンガの不思議な関係』
(ひさうちみねお/朝日新聞出版1,890円/2011年2月)
マンガの経済学?
六田登の何という直截なもの言い。マンガ家は職業ではない。では、そんなマンガ家に経済学はあるのか?
そこで、読んだのがひさうちみねおの『マンガの方法論 マンガの経済学 お金とマンガの不思議な関係』である。本の帯には以下の用部アニメ文章が綴られている。
「はたしてマンガ家は儲かる職業なのか?ページ、8万円という作家もいれば、ページ5千円にもならない作家もいる!どうすれば儲かる作家になれるのか?赤貧の作家、ひさうちみねおが初めて明らかにする、お金とマンガの構造学!」
テーマはビンボーマンガ家は偉いか?
ということ読んでみたら、ひさうちみねおが「ガロ」出身であることが判明した(というか想い出した)。失礼ながらガロ出身者に業界を貫く「マンガの経済学」を語るのはちと無理があるのでないか。語るとしたら「ガロ系」マンガ家の経済学であろう。実際この本の内容はそうなっている。
ひさうちみねおの場合、実家が比較的裕福ということもあるだろうが、マンガ家として暮らしていけるまでの余裕があったのであろう。結果的にそうなっていたということで、最初からガチガチのプロであった柳沢きみおや六田登とは根本的にタイプが違っているが、マンガ家という生き方を実践しているという意味では同じかも知れない。
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