3月29日(土)
『ウォルト・ディズニーの約束(Saving Mr. Banks)』という映画が公開されています。
http://ugc.disney.co.jp/blog/movie/category/walt
Catroonを嫌悪するトラヴァースとの攻防をはじめとして、映画としては感動譚になっているので楽しめるのですが、まあ、日本のエンタメ業界に関わる人間としては非常に考えさせられる作品でした。そのポイントは、「著作人格権」。実はこの映画、映像を生業とする人間は必見なのです。コピーは、「映画『メアリー・ポピンズ』誕生秘話に基づく、感動の実話」となっていますが、その下に「原作権でお悩みの映像関係者必見!ウォルト・ディズニーをトコトン悩ませた唯一の原作者」と付けると業界関係者の動員が1万人くらい増えるのではないでしょうか(笑)。
しかしながら、著作人格権(Moral rights)なきアメリカで、かつウォルト・ディズニーのみならず、プロデューサーが脚本承認権を持つことが当たり前のハリウッドにおいて、『メアリー・ポピンズ』におけるP.L.トラヴァースは、ある意味特異例なのです。この映画の原作を巡るやり取りを見て、下記のディズニーの伝記を読むと、原作アプルーバルでお悩みだったあなたの積年の疑問が解けることと思います(笑)。
ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯 完全復刻版 ボブ・トマス
http://www.amazon.co.jp/dp/4062163322
創造の狂気 ウォルト・ディズニー ニール・ガブラーhttp://www.amazon.co.jp/dp/4478001812
闇の王子ディズニー〈下〉マーク エリオット
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