5月11日(日)
〈「中国国際動漫節〜杭州アニメーションフェスティバル」30〉
〜『大鬧天宮(大暴れ孫悟空)』回顧展〜
中国美術学院では同時に『大鬧天宮(大暴れ孫悟空)』50周年記念回顧展が開催されていた。上巻公開が1961年、下巻公開が1964年なので、後者からちょうど50周年というわけだが、上海美術映画製作所が生んだ最高傑作と言ってもよい作品である。
手塚治虫と握手しているのは『大鬧天宮』のアニメーターである巌定憲。1981年に日本アニメーター教会の招待で来日したときの写真である。アニメーターといっても、クレジットとしては「動画設計」の筆頭であり、孫悟空のキャラクターデザインもやっているところを見ると、総作画監督、キャラクターデザイン、場面設計といった役割を担っていたのではないか。
1960年代初頭にこの作品に見られるような高度なフルアニメーション技術を持っていた中国アニメーションであるが、文革による製作中断で足踏み状態となってしまったのは返す返すも残念である。もし、あの10年間のブランクがなければ、果たしてどんな作品を生み出していたのであろうか。
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