境真良『テレビ進化論 映像ビジネス覇権のゆくえ』(講談社現代新書720円+税)12〜放送局は国際的なメディア&コンテンツコングロマリットに
今後放送局が生き延びるには国際社会に打って出るしかないであろう。何ども言うが放送局にはその力はあるはずであり、逆にそうならない限り日本の映像コンテンツに未来はない。
そのためにも、国際的な競争力のあるコンテンツづくりはもちろんであるが、同時に強力なメディア&コンテンツコングロマリットの登場が必要であろう。どれほど優れたコンテンツをつくっても流通しなければ意味がない。コンテンツ制作能力と同じ、いやそれ以上のメディア力、流通力を持たなければ世界に伍することはできない。
そして、現状その座に誰が座るべきかは明らかであろう。IT企業に買収されるなど本末転倒したことを許している場合ではなく、本来ネット企業はもとより国内外の映画会社、レコード会社もM&Aすべきではないか。ちなみにハリウッドは六大メジャーといわれるメディア&コンテンツ企業の責任者の全てがテレビ界出身という時代になっている。
例によって途中から大幅脱線をしたが、『テレビ進化論』が言及するところの意味は深い。アニメビジネスを含めコンテンツ産業を知りたいと思う人間は一読すべきであろう。
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