中国訪問記5〜中国アニメ制作事情
浙江省の省都であり、中国八大古都のひとつでもある杭州は毎年国内外から数千万人を集める中国有数の観光都市であるが(人口650万人)、同時に工業やIT、コンテンツ産業にも力を入れており2005年から「中国国際アニメフェア」を開催している。
このアニメフェア、主催は国家播電影電視総局(国家広電総局)と浙江省人民政府だが広電総局が主催に関わっているのはここだけとのことである。今年は公称67万人の入場者があったとのことだが(昨年は43万人)、聞くところによればイベントの性質としてはどちらかというとB to BというよりはB to Cの形態に近かったようである。それもあってか今年は日本からの出展者はいなかったとのことである。
アジアITビジネス研究会で頂いた資料によると(主宰の田所氏によると『中国動画年鑑2007』という資料からの統計とのことである)、2007年に中国で最もテレビアニメを生産している所は湖南省であり浙江省は5位となっている(イコール杭州市であるが)。一極集中型の日本と違って中国ではかなりアニメの生産地が分散されているのが特徴である。その意味で杭州市のアニメ製作量はまあまあといったところであろうう
杭州をアニメの街にという大本には、聞いたところによると国家的な動きの他に当地の最高行政執政者である共産党の書記長の意志も働いているようで「中国国際アニメフェア」にも積極的であったとも聞くが、何やら「東京国際アニメフェア」における我が石原慎太郎都知事にも似ている。
ということで、次回からは中国でのセミナーについて話してみたい。
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