『ジャパンクールと情報革命』(奥野卓司/アスキー選書752円税別)2
インターネットにおけるビジネスモデル「お布施理論」の提案
著者はマンガ、アニメ、ゲームなどのポップ・カルチャーこそがインターネット時代における、モノづくり産業に変わる「モノ語り産業」であり、そのビジネスモデルが生まれつつあると語る。
そして、「いったんデジタル化された著作物は、必ず独占を拒否する方向に進んでいく」社会において、どのようなビジネスモデルが有効化について言及するが、これこそ今一番必要とされているものである。
著者が述べるインターネットにおける新しいビジネスモデル、それが「お布施理論」である。時代に応じてない著作権法のもと、この理論はコンテンツホルダーにとっての救世主たり得るのか。
この「お布施理論」は梅棹忠夫(知らなかったが「情報社会」年を世界で最初に唱えたのが外国人ではなく梅棹忠夫であったのだ)の「情報産業論」(1963年)にある、「情報社会では手に入れた情報への対価は、享受者の一方的な価値判断によって支払われる『御布施』のようなものである」という理論から発している
コメント