中国アニメ制作の傾向
大連で今回訪れたのは3社、いずれも3Dアニメ系企業で、何れもCGTVシリーズ、ゲーム映像、CFなどの製作・制作を主な生業としているとのこと。そのせいか日本との繋がりはアニメではなくゲームやアミューズメント系の企業が多いそうだ。そういった事情もあり2Dアニメが主流の動画協会としては評価しがたい面もあったが、おそらく中国のアニメブームによって誕生した企業にはこのような3Dアニメを主とする会社が多いのではないかと思う(これは北京でも同じであった)。
アニメ制作会社の外観。アニメっぽいキャラのレリーフである。
これも違う会社の外の壁にあったレリーフ。
その理由として考えられるのは、技術習得が難しく、属人的才能に頼る中核工程に生産性の限界が生じやすいなど2Dアニメ制作の難しさにあるのではないかと思う。おそらく新興の中国アニメ企業は一朝一夕には習熟できない2Dアニメの制作をハナから諦めてデジタルで補完可能な3Dアニメに向かったと思われる。3Dアニメは中国(あるいは韓国)の方が上という声も聞かれるがそれにはこのような事情が潜んでいると推測されるのである。
文化部お墨付きの証拠である鑑札のようなもの
翌日、今回の訪中の目的である「桜・アニメフェスティバル」が開催された。動画協会から松谷理事長、泊顧問をはじめとするメンバーが参加しアニメを通じての日中友好親善を深めた。中でも好評だったのは親善講演会で行われた泊顧問のセミナーで、関係者を含め会場となった東北済経大学の学生、また市内の学校からも聴講者が駆け付けここでも日本のアニメに対する関心の高さが伺えた。
雨の中、桜の植樹をする動画協会の面々。左端、布川新理事長。
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