2011年アニメビジネス動向回顧4
【10大ニースNo.3:結果を出したオリジナルアニメ】
元気だったオリジナルアニメ
今年は何時になくオリジナル作品が元気な年であった。代表的なものは『魔法少女まどか★マギカ』『TIGER & BUNNY』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』であろうが、フジテレビのノイタミナ枠で『フラクタル』『C』『ギルティクラウン』などのオリジナル作品を意欲的に放映したのが目に付いた(『UN-GO』もある種オリジナルと言えるかも知れないが)。
他に従来のいわゆる最初から「メディアミックス」狙いではない注目のオリジナル作品を挙げれば(あとサンライズ作品も除いて)、幾原監督久々の『輪るピングドラム』であろうか。
もちろん、毎年オリジナル作品は幾つもリリースされているが、ヒットという観点で見れば非常に確立は低い。今年は『魔法少女まどか★マギカ』『TIGER & BUNNY』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』という2011年を代表するオリジナル作品を生み出せたのは評価に値するであろう。
日本におけるマンガとアニメの関係性は世界的に見ても非常に特殊であるが、近年はそれにゲーム、ラノベが加わっている。頼りになる原作があることは非常に有り難いことではあるが、アニメ業界が自らオリジナルを生み出していくことも、産業的に見れば大切である。その意味で2011年は実り多い年であった。
ちなみに、個人的に『魔法少女まどか★マギカ』と『TIGER & BUNNY』に関してはほぼヒットしないと思っていた。まどかに関しては単純に趣味の領域ではなかったということであり、タイバニに関しては、あのプロダクト・プレイスメント戦略が裏目に出ると思っていたからである。
今となっては不明を恥じるだけであるが、オリジナルとなると事前の情報や判断基準がないからであろうが(新房・シャフト、サンライズというのはありますが)、やはりヒットしにくいという予断があるからだろう。今後はもっと曇りのない素直な目で作品を見るように心掛けます(笑)。
コメント