(2012年7月/横田正夫・小出正志・池田宏編/朝倉書店税別14,000円)
いやはや大変な労作である。この種の事典が出ることだけでも意味があるが、大型本462ページという分量を編集・執筆された三人に敬意を表したい。さすがに全部読めてないので、今回は紹介のみとする。
編集者は日大文理学部教授横田正夫氏、東京造形大学教授小出正志氏、池田宏氏は東映動画から任天堂へ移籍し、現在は様々な大学で教えている演出家。お三方ともアニメーション学会の重鎮である。
内容は、「第Ⅰ部 解説・展望編」「第Ⅱ部研究編」「第Ⅲ部資料編」という構成になっている。「第Ⅰ部 解説・展望編」では、総論と原論でアニメーション定義や概要について、さらにその歴史、技術・評論、文化・芸術、産業、社会、教育、心理学といった事項について既述されている。
「第Ⅱ部研究編」では、原論、歴史研究、作家研究、作品論、技術論・表現論、文化論、社会論、教育論、心理学研究について、「第Ⅲ部資料編」は、用語集、人名解説、アニメーションの文献、本書中アニメーション関連文献集、学会誌『アニメーション研究』論文一覧となっている。
前回紹介した『アニメ研究入門』と並んで、アニメ研究には欠かせない一冊であろう。
次回は、『グローバル化した日本のマンガとアニメ』。
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