〈『銀の匙』と北海道3〜トウキビ〉
トウキビとはトウモロコシのこと。内地の人(本州人のことです。ホントにそう呼んでた)は使わないが北海道ではそう言う。これが銀匙に登場するのだが、これを見た途端、北海道時代の食生活が走馬灯のように思い浮かんだ。
内地の人(イメージは東京人)のおやつが多分ケーキをだった時代、北海道の子どもは蒸(ふ)かし芋(じゃがいもを茹でただけ)やトウキビ、カボチャを食べていた。家で一番デカイ鍋で蒸かされたこれらの「おやつ」をローテションで食べていたので、正直今でもこの3品に関しては積極的に食べようとは思わない。
あと、北海度にいたので、さぞや新鮮な海産物を食べていたと思われるであろうが、答えはNO。数十年前には今のような魚を新鮮なまま届けられる流通形態は存在しておらず、浜育ちでもない限り毎日鮮魚を食べることは出来なかった。しかし、肉が貴重だった時代、やはり魚は食べないわけには行かない。で、一番食べたのが「ホッケの干物」(笑)。それに、炒めて食べた「鯨の南蛮漬け」(笑)。さらに、「魚肉ソーセージ」(笑)。
鮪なども獲れていたのであろうが(いい本マグロなどが揚がるのだそうですが)食べた記憶はほとんどなく、刺身といえばてんこ盛りのイカ(笑)。庶民の友であるイカはホントによく食べた。おかげで、30代半ばになるまで自分はイカ好きであることに気がつかなかったくらいである(ある時、居酒屋で自分が頼んだものがイカ刺し、げそ揚げ、塩からだったのでさすがに気付いた(笑))。
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