4月2日(水)〈映画:『銀の匙』と『魔女の宅急便』〉
実写『銀の匙』は自分の出身地が北海道というひいき目もあったが、青春映画として無難にまとまっており、その「芝居」についてアニメと比較することは余り意味がないように思われた。
しかしながら、実写版『魔女の宅急便』は、その「芝居」については、嫌が応でも宮崎版『魔女の宅急便』を思い浮かべざるを得なかった。なぜ、作り物100%の「絵」が織りなす「演技や芝居」の方が実感を伴い、思い入れが出来るのか。考えて見ると、「まっこと不思議ぜよ」である(笑)。
既に頭の中に宮崎版『魔女の宅急便』の「芝居」が染み付いているせいか、(そんことしちゃいけないと思いながら)実写の役者にもそれをつい求めてしまうのである。
そこで気づくのは、「あら、宮崎キャラの身体性って、凄くない?」ということである。あの演技は、昔でいえばエノケン、最近なら真田広之や志穂美悦子などJACの連中、現在ならジェット・リー、いやシルク・ド・ソレイユ(役者じゃありませんが)の連中じゃないと無理なのでは。実在の俳優がなし得ないような「芝居」を軽々とこなすアニメキャラ。その意味で、実写『魔女の宅急便』は「芝居」について考える実にいい機会であった。
コメント