東京国際アニメフェアレポートの最後は今年8回目になった功労賞である。
最初はタツノコプロの九里一平さんである。 今年72歳になられるはずだが60歳前後に見えた。、多分気持ちが若いせいであろう。
トムスの脚本を数多く手がけた山崎晴哉さん。2002年に鬼籍に入られたが、トムスでの奮闘は以前紹介した『テレビアニメ魂』に詳しい。
中学卒業後、すぐに東映動画に入社。タツノコプロを経てガンダムやナウシカの美術監督を務めた中村光毅さん。昨年67歳で亡くなられたのは記憶に新しい。
そして出崎統さん。中村さん同様昨年亡くなられたときにはアニメ業界にショックが走った。バリバリの現役であったこともあり非常に惜しまれた。
出崎さんとコンビを組み続けた杉野昭夫さん。お姿を拝見できるかと楽しみにしていたがこの日は欠席であった。
野澤雅子さんについては説明の必要はないであろう。しかし、実にお若い。未だに現役だからであろうがとても御年75歳には見えなかった。
そして渡辺宙明さんである。この日最高齢の86歳だが、かくしゃくとされていた。
柏原満さんの名前は余り耳にしないであろうが、この方の「仕事」は誰でも知っているはずだ。磯野家の玄関の音、タケコプターの音である。
吉村次郎さんは日本におけるアニメのデジタル化の大功労者である。何せ1975年頃から取り組んでいたのだから。このあとのレセプションでお話しする機会があったが、今なおアニメに対する情熱には熱いものがあった。
右から柏原満さん、山崎晴哉さんの奥様、出崎統さんのお兄様でマジックカプセル代表の出崎哲さん、九里一平さん、野澤雅子さん、布川郁司動画協会理事長。
布川理事長の左は佐藤広東京都副知事、蕪木登喜司功労賞選考委員長、渡辺宙明さん、吉村次郎さん、中村光毅さんのご子息。
功労賞のあとのレセプションでの串田アキラさんと渡辺宙明さんのツーショット。
今年にアニメフェアは一昨年より大幅に動員が落ちた。色々な影響があったが、ひとつには人気キャラクターが出ていないということも大きかったのではないか。本日開催されているコンテンツエキスポは前売りが売り切れて2日間で5万人以上の動員が予測されている。互いに切磋琢磨してより魅力的なフェアを目指すのがよいのではないだろうか。