大変ご無沙汰しております。現在はfacebookで書くことが多いので、そちらをご覧下さい。
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投稿情報: 07:04 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)
AnimeJapanでも発表した2013アニメ関連データ速報です。
1)テレビアニメ制作分数前年度比106%の111,794分
2)アニメのビデオパッケージ前縁費108.9%増807億円
3)劇場アニメ興行収入、前年度比115%の470億円
テレビアニメ制作分数は06年136,047分、07年124,648分に次いで史上3位のレベルに、劇場アニメは千と千尋があった01年に次いで史上2位に、さらにパッケージメディアとしては奇跡と思えるビデオ売上前年度比アップ。
投稿情報: 10:30 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
ディズニーアニメーション復活
それで、グルーに次ぐアニメーションが『モンスターズ・ユニバーシティ』かと思えばさにあらず、何とこちらもサンクスギビング公開のディズニー・アニメーション『Frozenアナと雪の女王』が$318,080,546で何と4位にランクイン。まだ勢いがあるので、ひょっとしたら『怪盗グルーのミニオン危機一髪』を抜くかも。
そして、6位に『モンスターズ・ユニバーシティ』となる訳だが、この他にもFOXに移籍後初のドリームワークス作品『The Croodsクルードさんちのはじめての冒険』が14位、『くもりときどきミートボール2』が24位、ブルースカイ×FOXの『EPIC』が27位、ディズニーの『プレーンズ』が36位、ドリームワークス夏のテントポール作品『ターボ』はコケて40位といった次第。
といったような2013年のハリウッドアニメーションであったが、『怪盗グルーのミニオン危機一髪』と『Frozenアナと雪の女王』といった、ピクサーやドリームワークス以外の新興勢力の貢献もあって、どうやら北米BOXOFFICEにおけるアニメーション興行収入、史上1位の年となりそうな気配である。
まあ、『Frozenアナと雪の女王』ディズニーアニメーションが「新興勢力」の訳がないが、CGアニメーションになってから台頭したのはプンツェルからである。そして、悲願?のピクサー超えを今回成し遂げたのである。
それにしても、ラプンツェルもそうだが、ディズニーのヒロインはやっぱり金髪じゃなきゃいけないんでしょうかね。ポカフォンタス、ムーラン、プリンセスと魔法のキスなどでエスニックテイストに挑戦したものの、観客の反応はイマイチ。
それでラプンツェルになったかどうかは分かりませんが、案の定予想外のヒット(エスニック路線が弱いと思っていたので案外ヒットするとは思っていた)。日本でも受けたところを見ると、『Frozenアナと雪の女王』もラプンツェル並みに行くのではないかと思う。
『シュガーラッシュ』も好調だったディズニーアニメーション。このまま行くと日本でもシリーズものを除くと不調なピクサーを追い越すかも知れない。ということで、ハリウッドでは新興勢力がピクサー、ドリームワークスの二強時代を脅かす時代に突入しているようだ。
投稿情報: 20:05 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
いつの間にか過去最高売上となっていたハリウッドアニメーション
2013年アニメビジネス関連ニューズの10位は〈ハリウッドアニメーションヒット〉である。下記は2013年の11月末までの日本における映画興行収入であるが、アニメの1・2フィニッシュ、ベスト5に4作品、ベストテンに7作品が入るという前年度を上回る盛況ぶりであった。
|
2013タイトル |
興収 |
1 |
風立ちぬ |
116億円 |
2 |
モンスターズ・ユニバーシティ |
89.5億円 |
3 |
テッド |
41.5億円 |
4 |
ドラえもんのび太のひみつ道具博物館 |
39.5億円 |
5 |
名探偵コナン 絶海の探偵 |
35.7億円 |
6 |
謎解きはディナーのあとで |
31.9億円 |
7 |
真夏の方程式 |
31.0億円 |
8 |
ポケットモンスター |
30.6億円 |
9 |
ドラゴンボールZ 神と神 |
30.4億円 |
10 |
シュガー・ラッシュ |
29.3億円 |
ところが、年末の公開された『ルパン三世VSコナン』がベスト10入り確定で、おそらく40億円前後行くものと思われており、『シュガー・ラッシュ』がベストテン落ちするであろう。ひょっとして高畑作品もランクインするかも知れないが、現状ではちと苦しいかも。
ベストテン7作品中6作品が国内作品であったものの、13年の特徴はハリウッドアニメーションが強かったこと。『モンスターズ・ユニバーシティ』89.5億円、11位にランクインした『シュガーラッシュ』29.3億円、15位と大健闘した『怪盗グルーのミニオン危機一髪』21.9億円など、昨年はベストテン作品が例年になくハリウッドアニメーションの例年にない活躍が目立った。
ということで、ちょっとアメリカのBOXOFFICEを覗いてみたら、これが大変なことになっていた。2013年北米BOXOFFICEのベスト10であるが、トップは『アイアンマン3』で2位がサンクスギビング公開の『ハンガーゲーム2』となっているが、3位に何と『怪盗グルーのミニオン危機一髪』が$367,835,345という大ヒット。『モンスターズ・ユニバーシティ』を1億ドルも上回る好成績であった。
この項続く。
投稿情報: 19:25 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
深夜アニメの新ビジネスモデル
2013年アニメビジネス関連ニューズ9位〈まどかマギカ大ヒット〉であるが、この成功がもたらした意味は大きい。つまり、深夜アニメの新しい成功モデルが明確に提示されたということである。
劇場アニメにおいて、今までジブリ作品とキッズ・ファミリー定番アニメ劇場版以外の作品が興行収入10億円を超えることは希であった。これが意味することは、要はファン向け作品の動員限界は80万人程度ということである。
それは、かの大作『イノセンス』と『スチームボーイ』によって実証されたのであるが、これを『映画 けいおん!』が打ち破ることで、ファン向けの劇場動員がキッズ・ファミリー定番アニメ劇場版を超える可能性を示した。
そして、今回、けいおん!より明らかにマニア向けである『まどマギ』が18億円(現在進行中)という数字を打ち立てたことで、深夜アニメの新しいウィンドウ・成功モデルが確立されたと言ってもよいであろう。
これはパッケージ依存であったファン向け作品に取っては大きな朗報である。700億円代半ばを維持しているパッケージセル市場の奪い合いであったファン向け作品に、劇場版による興行収入(とグッズ収入)という新しいウィンドウ、ビジネスモデルを提示したのである。
深夜帯放映、パッケージで回収というパターンに、劇場が加わった。従って、今後はMXで関東広域圏→阪名+α地域をUHF局でカバー→パッケージで製作費回収+α利益→そして劇場版で余剰利益、というのが勝ち組のモデルとなるであろう(既にパターン化しつつあるが)。
投稿情報: 16:46 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
初めての減産となった中国のアニメ制作分数
〈中国初のアニメ減産〉
中国ネタなので続けて8位としたが、昇竜の勢いであった中国のアニメ制作分数が2012年遂に減産となった。この現象を果たしてどう見るか?
広電総局から初めて統計が出た2003年のアニメ制作分数は12,000分。それが毎年150%平均ペースで上昇を続け、8年後の2011年には260,231分と何と20倍以上のアニメが制作されるようになった。日本と比べてほぼ3倍である。
おそらく、オンエアーとは関係なく広電総局への届け出、もしくは認可があった作品をカウントしているのと、何と言っても白髪三千丈の国であるから、同じ条件でアニメビジネスの環境を語れないものの、やみくもにつくり続けていたことは確かである。
それが2012年には前年度比85.7%となる222,938分となる初の減産。これが何を意味するかについては色々考えさせられるものがあるが、政府マネーと不動産マネーを推進力として行け行けドンドンで来たものの、やはりビジネスを支える下半身(ビジネスモデル)がついて行けなかったということであろうか。
「安く沢山つくれば売れる」という思想が根本にあった中国のアニメ政策であったが、当たり前の話であるがここに来てそれを見直さざるを得ない局面になりつつあるのだろう。表現の自由が確保できない社会制度の中で、中国アニメ産業の苦悩は深まりつつあるように見える。
日本を含む周辺諸国でTPPが展開される中、中国政府が自国のコンテンツを育てたいなら、今の著作権状況を無策のまま放っておけるはずがない。昨夏の東莞アニメーションフェスティバルで著作権の啓蒙手帳を配布していたが、そろそろ本気で取り組まない限り、ただでさえバブル気味だったアニメの制作分数は減り続けるに違いない。
投稿情報: 16:39 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第3期アニメビジネス・パートナーズフォーラムがはじまります。これは、日本品動画協会が主催するアニメ業界と異業種のマッチングセミナー&交流会です。すでに過去2期開催され多くの方々の参加を得ています。宜しければご参加下さい。
■■ 1月プログラム ■■
●1月10日(金)16:00~18:30(受付15:40~)
オープニング企画:アニメ産業レポートからAJAプレゼンツシンポジウム
日本動画協会 専務理事 松本悟
日本動画協会 事業委員会副委員長 増田弘道
株式会社キャラクター・データバンク 代表取締役社長 陸川和男
デジタルハリウッド大学大学院 専任教授 森祐治氏
株式会社アサツー デイ・ケィ コンテンツ本部
第一コンテンツビジネス局 部長 伊藤直史氏
【概要】
日本動画協会発行アニメ産業レポートに基づき、
アニメビジネスのしくみや、最近の動向、
今後の展望を語るシンポジウム
【会場】ジェトロ本部(東京) 5階会議室
http://www.jetro.go.jp/jetro/profile/map.html
【申込締切日】1月8日(水)
(*シンポジウム終了後にオープニング交流会がございます。
別途にメールでご案内致しますので、是非ご参加ください。)
●1月15日(水)16:00~18:30(受付15:40~)
オープニング企画:日本の海外戦略とアニメクールジャパン戦略シンポジウム
慶應義塾大学大学院教授 中村 伊知哉氏
株式会社アニプレックス 代表取締役 夏目 公一朗氏
経済産業省 メディアコンテンツ課 課長 佐合 達矢氏
【概要】
クールジャパン戦略として推進されるJ-LOPや
クールジャパンファンドなどの政策の紹介と、
アニメが担う日本の海外戦略への期待を語るシンポジウム
【会場】ジェトロ本部(東京) 5階会議室
http://www.jetro.go.jp/jetro/profile/map.html
【申込締切日】1月10日(金)
●1月22日(水)16:00~18:30(受付15:40~)
キャラクターによる商品化とアニメの海外展開
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
Global Bussiness Development Director 鈴木繭氏
株式会社ソニー・クリエイティブプロダクツ
海外事業本部 本部長 鳥尾文孝氏
【概要】
海外におけるキャラクターの商品展開やアニメ化展開の最新事例
【会場】調整中
【申込締切日】1月10日(金)
●1月29日(水)16:00~18:30(受付15:40~)
インド向けリメイク・共同制作
インドに輝く巨人の星
「スーラジ ザ・ライジングスター」の展開
株式会社講談社 国際事業局 担当部長 古賀義章氏
株式会社トムス・エンタテインメント
制作本部 チーフプロデューサー 青木隆介氏
株式会社トムス・エンタテインメント
経営企画室法務・ライツ部 係長 光川弘治氏
【概要】
インドでの巨人の星のリメイク、共同制作による、放送の企画から実現まで
【会場】ジェトロ本部(東京) 5階会議室
http://www.jetro.go.jp/jetro/profile/map.html
【申込締切日】1月10日(金)
以降のプログラムについては下記URLで。
投稿情報: 18:47 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
〈中国からアセアンへのシフト〉
2013年アニメビジネス関連ニューズ7位は〈中国からアセアンへのシフト〉。
日本のアニメ業界は数年前から中国市場に魅力を感じて様々なアプローチを行ってきた。しかしながら、万里の長城のよう立ちはだかる規制(海外アニメの締め出し、検閲制度)の壁や政治的軋轢の影響をまともに受ける文化(政治)的風土によって共同製作は遅々として進まなかった。
小生が知りうる限り、ここ数年間で共同製作として成立したのは、『最強武将伝 三国演義』と『チベット犬物語 ~金色のドージェ~』、それに『トレインヒーロー』程度だったのでは。この中でも、何とかビジネスとして機能したのは『トレインヒーロー』くらいで、前の二つはかなり苦戦したのではないか。
三国志の製作会社であったフューチャープラネットは倒産、チベット犬も中国で公開されたのか定かではなく(まあ、チベットというテーマ自体が中国では問題なのであろう)、日本ではテアトル池袋でのモーニングショー公開と恵まれたとは言えないビジネス環境であった。
そんな中国とのもやもやした状況に見切りをつけるきっかけとなったのが尖閣問題であった。別にアニメ業界に限ったことではないだろうが、日本人であれば尖閣諸島における中国の態度や反日デモを見て、口には出さないものの、「こりゃダメだ」と思ったことであろう。
ということで、一昨年あたりから急激なアセアンシフトがはじまった。インド版巨人の星『スーラジ ライジングスター』、シンガポール政府系ファンド出資による『あらしのよるに』、シンエイ動画とリライアンス・メディア・ワークスによる『忍者ハットリくん』など。
さらに、アニメに留まらずインドネシアで『ドラゴン桜』現地版リメイク、インドネシアで伊藤忠・石森プロが組んで特撮ヒーローキャラクター、「ビマ・サトリア・ガルーダ (Bima Satria Garuda)」を提供。
また、アジアでスカパーなど放送50社がアニメや日本の音楽番組を放映する「日本チャンネル」を解説するなどといった動きが続いている。もちろん、中国と対等なビジネスが出来るようになればいいのだが、安倍首相靖国参拝時の中国政府の反応を見ても、それは当分難しいのではないかと思われる。
と言いながら、今回、反日デモ等が起きないのは色々な事情があるからであろう。もし、また反日デモが起きれば日本の中国離れは決定的になる。経済的に見るならば、日本にとってもその打撃は大きいが、尖閣以来日本からの投資が大幅に減った中国にとっても大きな問題となる。
さらに、中国国内の政治状況を見ると、反日デモが反政府デモになる可能性もあるという。いずれにせよ、しばし静観というところであろうか。
投稿情報: 07:27 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
巨人による〈大きな物語の復活〉
2013年アニメビジネス関連ニューズ第6位は〈大きな物語の復活〉であろうか。言うまでもなく、これは『進撃の巨人』『宇宙戦艦ヤマト2199』の大ヒット現象を指すが、同じく大きな物語系であるロボットやファンタジー作品も2013年は堅調であった。
特に『進撃の巨人』のヒットは単にパッケージに留まらず大きく展開して行く可能性を感じさせた(何せ講談社に十数年ぶりの増収増益をもたらす原動力となったそうである)。これ、劇場版で完結させたら興行収入どれくらい行けるであろうか。多分、『けいおん!』や後述の『マギカ』を超えるのではないか、といった予感を持たせる作品であった。
それにしても、この制作は大変だったのではないか。予告編でぶっ飛んだが、いつまでこのアクションを維持できるのかと思ったら、案の定、途中で動かなくなった(笑)。放送事故ギリギリの寸止め状態でドキドキしたが、まあ作画の限界を行く作品であり、見る側としては爽快感があった。限界に挑んだ荒木監督とウィットスタジオに敬意を表したい(なお、先日毎年恒例のVIPOの就職セミナーでウィットスタジオが緊急で制作人員を募集しているとの話を聞いた)。
荒木監督は小生がマッドに在籍していた時、徹夜して床に寝ていた割合が一番高かったように思える。それにしても、最近マッドハウスで育った才能の活躍が目に付く。監督で言えば荒木徹郎、中村亮介、山本沙代、平尾隆之、脚本では浦安達彦、筆安一幸、プロデューサーでは齋藤優一郎など。
余談であるが、『進撃の巨人』『宇宙戦艦ヤマト2199』共にプロダクションIGの子会社である。本家の今年の決算は如何相成るか楽しみである。
「大きな物語」の時代は終わったと言われて久しいが、そのニーズはなかなか衰えていないのではないか。人間は物語を欲する生き物なので、大小はともかくストーリーを欲するニーズはなくならないと思うのだが。
個人的には大きな物語を見て育ったので、壮大なストーリーの作品を見続けたいと願うのだが。
投稿情報: 13:07 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アニメによる街おこしが一般的になった年
2013年アニメビジネス関連ニューズの第4位は〈街おこし〉である。これも、ある種クールジャパンの国内版とも言えるであろうが、こちらに関しては主体となる地方自治体もコンテンツサイド側もかなり真剣に取り組む姿勢が見られるようになった。
成功例がそれなりの出てきたことが自治体とコンテンツサイドのやる気を促したのは間違いないであろうが、最近は『ガッチャマン クラウズ』のように製作サイドからの積極的な呼びかけも見られるようになった。
2013年目についたアニメと街おこしでは、『あの花』の秩父や秩父鉄道、『ガールズ&パンツァー』の大洗町などであるが、数から言えば立川が圧倒的であった。
立川は「アニメに愛される街」ということで、『とある魔術の禁書目録』劇場版、『聖☆お兄さん』、『ガッチャマン クラウズ』など複数の作品との連携がなされた。このように、2013年はアニメによる街おこしに対する注目度が一挙に高まった年であった。
まだまだ伝統文化にはならないアニメ
第5位はテレビアニメ50周年であろうか。正確には30分シリーズものということになるが、こちらは産業的に大きな意味を持つものの、それほど話題にはならなかったように思える。雑誌やテレビ番組等でもっと特集などが組まれると思っていたのだが。まあ、昔のことより今のことの方が興味深いということであり、アニメが伝統文化に仲間入りするのはまだまだ先ということなのであろう。
投稿情報: 18:10 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
ABPF(アニメビジネス・パートナーズファーラム)の第三期がスタートしますが、それに先立ち無料シンポジュウムが開催されるので振るってご参加下さい。
オープニングシンポジウム+プログラム説明会
『メディアが語るアニメ アニメジャーナリズムシンポジウム』
開催日時: 12月12日(木)16時~18時
[登壇者]
アニメ!アニメ!編集長 数土直志
アニメビジエンス 発行人(ジェンコ代表取締役) 真木太郎
日経エンタティンメント編集委員 品田英雄
会場:城西国際大学 東京紀尾井町キャンパス 3号棟21教室
『アニメビジネス最前線 アニメ×ゲーム×グッズ=?』
開催日時: 12月20日(金)16時~18時
[登壇者]
プロダクションIG 代表取締役社長 石川光久
ブシロード 代表取締役社長 木谷高明
グッドスマイルカンパニー 代表取締役社長 安藝貴範
ニトロプラス 代表取締役社長 小坂崇氣
会場:城西国際大学 東京紀尾井町キャンパス1号棟地下ホール
投稿情報: 15:53 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
標記のセミナーを10月23日(水)にTIAF(Tokyo International Anima Fair)2013で行います。本マーケットはアニメだけでなく、映画、テレビ、インターネット他、様々なコンテンツを取り扱うTIFFCOM 2013や、音楽の国際マーケットである第10回東京国際ミュージックマーケット(10th TIMM)の3マーケットが合同マーケット「Japan Content Showcase 2013」の中での開催となります。
TIAF2013としまして本開催中(10/22〜24)の、セミナー枠にて、『アニメ産業レポート』(10/23開催)を題材としたセミナーと、『アニメビジネス・パートナーズフォーラム』(10/24開催)の発表会を行います。
ただし、Japan Content Showcaseやアニメビジネス・パートナーズフォーラム に登録されている方以外の入場には別途料金がかかりますのでご了承下さい。
http://www.tiffcom.jp/2013/ja/
以下詳細です。
会場:ホテル グランパシフィック LE DAIBA:住所:東京都港区台場2-6-1
≪セミナー詳細 A≫
「日本のアニメ産業の今」~アニメ産業レポート2013~
■日時:2013年10月23日(水) 14:30~16:00
■登壇者:一般社団法人日本動画協会 データベースワーキング 座長・事業委員会 副委員長兼 株式会社ビデオマーケット 取締役 増田弘道
≪セミナー詳細 B≫
アニメビジネス・パートナーズフォーラム 第2期成果・第3期プログラム発表会 クロスメディア・異業種共同で海外展開・新業態開発
■日時:2013年10月24日(木) 13:30~14:30
■登壇者:アニメビジネス・パートナーズフォーラム会員企業(アニメ製作事業者・その他のフォーラム参加企業)
投稿情報: 10:29 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
投稿情報: 14:59 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
お待たせしました。「アニメ産業レポート2013年」が本日刊行。今年は頑張って例年より1ヶ月ほど早く発刊できることとなった。毎年半年以上かけて編集・調査・アンケート・執筆を行っているので少しホッとした次第である。
内容は例年と同じ統計が中心であるが、今年はその他に中国とのビジネスについてのアンケートや、アニメ産業における人材育成についての記事もあるので、是非一読して欲しい。価格は今年も3,000円。また、過去のレポートに関してはダウンロードで購入できるようになっている。
発売は(株)エスピーアイ・インフォメーションのWebサイト、店頭ではアニメセンター(UDXビル)3Fの東京アニメセンター オフィシャルショップ@akiba info. にて発売(9月2日(月)から)。リリースも添付して置いたので良ければ見て欲しい。
http://www.spi-information.com/report/07859.html
投稿情報: 19:14 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
この『the Salads』であるが、実は、一部の人の目には既に触れているのである。先月7月1日(月)〜7月3日(水)からワーナーマイカルとイオンシネマが統合されてイオンエンタテイメントとなった。ワーナーマイカルからワーナーが全面的に資本を引き上げたためだが、国内最大となった74館でそのお披露目のための無料上映が行われた。
そして、ドラマなど様々な作品がスクリーンに映し出される中、その合間に『the Salads』が上映されたのである。もちろん、本来テレビ用に制作されたものであるので、スクリーンでの上映にはいささか問題がないわけではないが、映画館のシステムがデジタルになったおかげで、ODS(Other Digital Staff)の上映が可能になった。ということで、3日間で3万2800人の目に触れたということで、カワイイという反応や、次回上映の問合せなども貰ったようである。
ということで、今後も『the Salads』の展開を行っていくが、タイ国自体もコンテンツに積極的であり、政府主催でデジタルコンテンツヒビネスセミナー・商談会が行われる。もし興味があれば参加してみては如何であろう。
http://japan.thaitrade.com/whatsnew/13/1342/02.pdf
時に、明日から広州の東莞アニメーションフェスティバルに参加することになった。杭州と並ぶ中国の2大アニメーションフェスだと聞いているが、今回初めて行くことになった。ということで、次回は東莞アニメーションフェスティバルのレポートをお届けしたい。投稿情報: 10:33 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
『the Salads』(サラダ)はBYTE in A CUPという製作会社が2010年にタイで発表した5分×26話のテレビアニメシリーズである。花や野菜、フルーツが先祖の形を引き継ぎながら進化したキャラクターが住む星で繰り広げられるそのストーリーはタイの子どもに受け入れられヒット。ぬいぐるみをはじめとして、ゲームを含めた商品化がなされたタイでは有名なキャラクターである。
さて、なぜ自分がこの『the Salads』に引き込まれたのか。ひまわりのジャジャの明るく物怖じしないキャラクターや、泣き虫ホマ、マッドサイエンティスト?のバン博士、ちょっとおマヌケな海賊モメロン、スーパーヒーローだと思い込み頑張るとポップコーンが飛び出すスーパーコーン、タロイモ忍者ディンディンなど役者は豊富である。よく練られたキャラクターではあるが、なぜ一目見てカワイイと思ったのか。
実は、BYTE in A CUPには親会社があり、そこは多くの日本製アニメ作品のライセンスを取得しタイで番組放映、商品化などを行っているのである。超メジャーなキッズ作品から、ファン向け作品まで幅広く手がけているのだが、そもそも、ドラえもんが国民的人気を誇っているタイでは日本のアニメ作品にタイする親和性が非常に高い。という歴史的な事情・蓄積によって、日本のキャラクターが持つ魅力を理解出来ているのではないかと思う次第である。まあ、サラダを一目見て可愛いと思ってのはその辺に秘密があるのかも知れない。
サラダ3人の主人公
サラダ主人公ジャジャ
投稿情報: 08:05 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
ということで、タイのアニメ作品を見ることになったのだが、そこで驚くべき出会いがあった。基本的にタイで製作されているアニメは子ども向きのものである。これは他の国でも同じ。そんなタイ国産アニメであるが、初めて見たのが『the Salads』であった。野菜やフルーツをテーマとしたキャラクターのキッス向け作品だが、実によく出来ているのである。一目見て「カワイイ」と思ったのだが、キャラクターもよく練られているし、ストーリーも結構起伏に富んでいる。
実は、『the Salads』に出会ったのはタイではなく日本。1月に経産省が行ったタイ国向け知的財産研修セミナーの時なのである。この時に、初日の日本のアニメ産業紹介セミナーと最後の日にアニメ企画の講評役を務めたのであるが、色々なアイデアが出る中、非常に完成されたキャラクターが登場した。それが、『the Salads』だったのであるが、不思議に思って提案したチームリーダーに尋ねると、既にタイで発表された作品であるという。ということで、早速参加していた製作会社の代表PanidaさんにDVDを送ってもらうことにしたのであるが、作品を見てこれはホントに面白いと思った次第なのである。
これが主人公、ひまわりのジャジャ
投稿情報: 10:10 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
前回書いたような背景があってのタイ国訪問。まず、感じたのは非常に親日で的あるということ。また、ことある毎の合掌も魅力的。ロイヤルファミリーに対する敬愛の念も皇室をいただく日本人と相通ずるものがある。こういった人々に悪人はいないと思うのは早計かも知れないが、多分に仏教に親和性を持つ日本人としてはホッとするのだ。実際、2012年の日本の海外投資は中国を抜き去ってタイ国が一番となった。
そんなタイ国のアニメ産業であるが、こちらは構造的にまだまだ発展途上にあると言ってもよいであろう。そもそも、聞くところによると、地上波に日本のようなアニメ枠が余りないという。多分、それ以前にアニメにタイする社会的認識がまだ低いように思われた。もちろん、タイ国でも国民的なキャラクターとなったドラえもんのような例もあるが、一般的には「子どもの娯楽の一つ」程度の認識でしかない。まあ、これはアニメの産業化が進んだ日本や米国以外では程度の差はあれどこも同じ様なもの。
ところが、タイ国のアニメ産業に対する認識はその程度のものであったが、実際つくられているものの、日本でいうならEテレのアニメ枠で流れているような内容のものが多いのであるが、色々見るに及んでかなりのレベルの作品が製作されていることが分かった。
本文とは関係ないがバンコックで食べた蟹料理がおいしかった。中華とタイがミックスした料理とのこと。タイのロイヤルファミリーや、小泉首相、秋篠宮殿下などが訪れた店であるようだが、至って大衆的であった
こちらは、その蟹料理。蟹ミソたっぷり。
投稿情報: 11:20 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
タイ王国がコンテンツに力を入れはじめたのはある種象徴的な出来事かも知れない。というのはサブタイトルにもある「中国から東南アジアへ」ということである。この流れはかなり明確になって来た。
中国が目覚ましい経済的興隆を遂げた数年前から日本のアニメ業界もその市場に対して意欲を持つようになった。何とか協業できないかと色々な試みが為されたが、どうもうまく行かない。やがて、それは中国政府の政策が原因であることを次第に悟るようになるが(事実上の輸入禁止)、その経済成長に目を奪われなかなかあきらめきれなかった。
しかし、あの中国「漁船」が体当たりを食らわせた尖閣諸島問題とそれに伴う反日デモの暴挙を見るに至り、遂に結論が出てしまった。「中国とはビジネスパートナー」にはなれない。もちろん、今でも中国で放映や公開されている日本のアニメはあり(2006年以前に紹介されたもの)、今後どのような展開になるのかは分からないが、取り敢えず現時点での結論は出てしまった(と言うか中国から一方的に出されてしまったといった方がいいかも知れない)。中国政府の方針が変わらない限りアウトソーシング的作業はともかく、共同製作は難しいであろう。
と言うことで、アニメ業界の目は俄然東南アジアに注がれることになった。シンガポールからマレーシア、インドネシア、タイを経てインドへと至る道である。実際、これらの国々へシフトしはじめてアッという間に実績が出はじめた。数年間で中国とは3作程度しか共作できなかったのにもかかわらず、これらの国とは2012年だけで『あらしのよるに』『スーラジライジングスター』『忍者ハットリくん』における協業がなされた。
投稿情報: 08:05 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
全く以てご無沙汰しているこのブログであるが、先月タイ国を訪問した報告をしたいと思う。
7月4日(木)〜7月7日(日)までバンコックへ行ってきた。初めてのタイ国訪問である。きっかけは、今年1月に行われた「タイ王国知的財産研修セミナー」であった。これは、経済産業省が東南アジア諸国向けに行っている知的財産対啓蒙普及のためのセミナーで、一昨年の中国に続き2回目の開催であった。
参加者はタイ王国でアニメを製作しているスタジオ、教育関係者、政府関係者が20名ほど。ほぼ1週間の日程で行われたこのセミナーで、筆者は初日にこのメンバーに向けて日本のアニメ産業についての概論を説明した他、最終日のプレゼンや受講修了書にも立ち会った。そして、この時にあるキャラクターと運命的な出会いを果たすのであるが、それは後述する。
ということで、この時にタイ王国研修団の団長を務めていたのがザ・モンク・スタジオ(The Monk Studio)の社長でThai Animation and Computer graphic associationの代表でアニメもあるNitipatana Somsaman氏であった(ニックネームはToehというので、以降トーさんと呼びます)。それで、最終日にこのトーさんから、「夏にイベントを行うので来て欲しい」という旨のことを言われたのである。タイ国は未訪問なので、是非行きたいと行ったところ、数ヶ月して本当に招待されることになったのである。
投稿情報: 14:35 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
昨日京都国際マンガ・アニメ2012に行ってきました。
本日からパブリックデーなので宜しければ行ってみて下さい。以下報告。
地下鉄東山駅から歩いて5〜6分で会場に到着。
ビジネスデーのオープニングなので人影もまばらですが、いきなりヤマト!(実際は会場の奥の方)
会場は行ってすぐ右側にある東映アニメーションブース。 『アシュラ』一色。
ティジョイのブースで『009』3D鑑賞。この作品、日本で初めての本格的3D映画と言えるのでは。攻殻見たときのインパクトを感じた。大いに期待できる作品だ。
こちらはセミナー。慶大の中村伊知哉先生とオースの山本寛監督の対談。お二人とも京都大学出身。
こちらは平安神宮。22日と23日は奉納ライブが行われる予定。23日は水樹奈々登場!
中に入るとちょうどステージチェックの真っ最中だった。
投稿情報: 08:27 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
『アニメビジネスがわかる』の中国語版が出たそうです。
http://product.dangdang.com/product.aspx?product_id=22816446
出たそうです、というのもまだサンプルをもらってないため詳細がわからないからです(笑)。
中国の友人が知らせてくれたのですが、エージェントも日本の出版社も知らないうちに出ていたとのこと。まあ、アジアではよくある話なので驚きはしませんが、早くサンプルが欲しいです。
9月21日(金)から「京都国際マンガ・アニメフェア2012」が開催されるのですが、そこのセミナーで中国のアニメ産業について話す予定でいます。9月21日(金)の15時からです。もしご興味のある方はどうぞ。
投稿情報: 16:13 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
『マンガの方法論3マンガのネタ』
(六田登/朝日新聞出版1,890円/2011年1月)
本書はアニメビジネスがわかる218で書いた柳沢きみおの『マンガの方法論1おれ流』に続く一連のシリーズであるは、これらの作品を読み続けながら共通点はどこにあるのかと思ったら、行き当たったのが「京都精華大」であった。これらの著者は押し並べて精華大学で教えており、かつ編集者もそうであった。要するに精華大学の一石二鳥?本なのである。
閑話休題(それはともかく)。
このシリーズを読んで感じたのはマンガ家になる人はどういう人か。また、職業としてのマンガ家とはどういうものか、ということである。「年間1,000人のマンガ家がデビューし、10年後に残っているのは3名」と言う柳沢きみおであるが、六田登は次のように述べている。
「マンガをひとたび職業として選択したら、こんなリスクの高いものはない。実際問題、できれば選ばない方がいい世界だ。どんな小さい会社でも、そっちの方が圧倒的な安定感がある。マンガ家は、職業としては成立していないのだ。ここ何十年かたまたま職業であるようにしてふるまってきたけれど、そんなのはまやかしだ(いったい何人の新人が消えていったと思う?)
(中略)
結局、マンガ家とは職業ではなく、マンガ家という「生き方」だと言うしかない。
生き方だとするなら、そこに終わり無い」
マンガ家という生き方を貫き通して来たこの言葉は、何だか赤木軍馬を想い出してしまった。
投稿情報: 19:08 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
違法ダウンロードの罰則制定
アニメビジネスがわかる本230で、『デジタルコンテンツ法制 過去・現在・ミライの課題』を紹介したとき、「先に紹介した『なんでコンテンツに金を払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門』を見ると、著作権制度がどんどん緩くなっていくように思えるが、この本を見ると逆だ」と書いたが、それが現実となった。
罰則がなかった違法ダウンロードに対する罰則が強化今国会で成立し10月1日施行となる見込み。違反者に対する罰則は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」となるようだ。親告罪なので被害者が訴えなければ成立しないことになるが、実際にどうなるであろうか。
大手音楽メーカーやビデオメーカー、ハリウッドメジャーなどの動向が気になるが、いずれにせよ施行後にデモンストレーション的な意味合いのアクションが起きるものと思われる。
既に一部の権利者から更に厳しい「スリーストライク法」についての言及も見られるようになった。おそらく今後違法ダウンロードに対する法制度は強化されるであろう。ITの進化と著作権の強化という、一件相容れない命題がどのように止揚されるのか注目される。
投稿情報: 19:03 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
『デジタルコンテンツ法制 過去・現在・ミライの課題』
(2012年3月/増田雅史・生貝直人 著/朝日新聞出版社1,800円税別)
厳しくなる著作権制度
先に紹介した『なんでコンテンツに金を払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門』を見ると、著作権制度がどんどん緩くなっていくように思えるが、この本を見ると逆だ。
例えばTPPが導入されるとダウンロードの違法化の拡大、著作権侵害の非親告化、法廷損害賠償などが実施される。明らかに著作権制度の強化であるが、この背景には、「文藝春秋1月号」にある福井氏が寄稿を読めばわかる。
アメリカの著作権分野は年間10億兆円という外貨を獲得しているとのこと。一方、日本は年間5,600億円もの赤字を出す著作権輸入国なんだそうである。これを考えると著作権が緩くなると日本は得するが、アメリカがとても許しそうもないと思うのだが。
と言いながらアメリカではYouTubeの様な著作権的にはグレイなサービスも生まれている。一見矛盾しているように見えるが英米著作権法の根底にある産業促進の精神の成せる技であろう。
最新の著作権知識をチェックするにはいい本である。
投稿情報: 16:33 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
両方行くはずであったが・・・
前回まで東京国際アニメフェアのレポートだったので、今回はアニメコンテンツエキスポのレポートを書いてみたいと思う。と、そのはずが、実は行けなかったのでお詫びする次第である。
本来は3月31日(土)に行く予定であったのだが、あの暴風雨と京葉線の運行停止のために断念した(大学院から駅までの200m位で下半身ずぶ濡れ。それでも強行しようと思ったら、京王線と京葉線を間違えましたという助手からの電話で遂に断念)。それ以前に前売券が売り切れ、当日券が若干数しかないということをその後ネットで知った。その時点で4月1日(日)に行くことを早々に諦めてしまった。
ということなのだが、主催者の発表によると3月31日の動員が20,780人、4月1日20,848人と聞いて、あれっと思った。何故なら前売が50,801枚出ているとの発表があったので、3月31日の20,780人は転向のため仕方がないとはいえ、4月1日は3万人程度は来ると思っていたからである。多分初日に来た人間の滞留時間が長かったので限定グッズが売り切れたなどというのがネットを通じて伝わりでもしたのであろうか。いずれにせよ、2日で41,628人というのは意外な感じであった。
TAFFの入場者が大幅ダウンの98,923人であるから、アニメコンテンツエキスポの41,628人を足すと140,551人で2010年の132,492人を8,059人ほど上回っている。もちろん、両方行った人間もいるから一概には言えないがほぼ2010年と同数であるということだろう。
おそらく傾向からすると今後TAFFはキッズファミリー、アニメコンテンツエキスポはアニメファンを対象としながら運営するのがよいのではないか。両者切磋琢磨し、総体として動員を増やせばいいのではないか。
そのためにも10社会は是非TAFFにドラえもんやワンピースなどのキッズファミリー向けキャラクター使用を認めるべきであろう。今のような状況はアニメのみならずマンガ業界にもいいとは思えない。来年は両者併せて15万人を目指し、それを達成出来ればウィン、ウィンの関係になれるであろう。
投稿情報: 17:09 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
東京国際アニメフェアレポートの最後は今年8回目になった功労賞である。
最初はタツノコプロの九里一平さんである。 今年72歳になられるはずだが60歳前後に見えた。、多分気持ちが若いせいであろう。
トムスの脚本を数多く手がけた山崎晴哉さん。2002年に鬼籍に入られたが、トムスでの奮闘は以前紹介した『テレビアニメ魂』に詳しい。
中学卒業後、すぐに東映動画に入社。タツノコプロを経てガンダムやナウシカの美術監督を務めた中村光毅さん。昨年67歳で亡くなられたのは記憶に新しい。
そして出崎統さん。中村さん同様昨年亡くなられたときにはアニメ業界にショックが走った。バリバリの現役であったこともあり非常に惜しまれた。
出崎さんとコンビを組み続けた杉野昭夫さん。お姿を拝見できるかと楽しみにしていたがこの日は欠席であった。
野澤雅子さんについては説明の必要はないであろう。しかし、実にお若い。未だに現役だからであろうがとても御年75歳には見えなかった。
そして渡辺宙明さんである。この日最高齢の86歳だが、かくしゃくとされていた。
柏原満さんの名前は余り耳にしないであろうが、この方の「仕事」は誰でも知っているはずだ。磯野家の玄関の音、タケコプターの音である。
吉村次郎さんは日本におけるアニメのデジタル化の大功労者である。何せ1975年頃から取り組んでいたのだから。このあとのレセプションでお話しする機会があったが、今なおアニメに対する情熱には熱いものがあった。
右から柏原満さん、山崎晴哉さんの奥様、出崎統さんのお兄様でマジックカプセル代表の出崎哲さん、九里一平さん、野澤雅子さん、布川郁司動画協会理事長。
布川理事長の左は佐藤広東京都副知事、蕪木登喜司功労賞選考委員長、渡辺宙明さん、吉村次郎さん、中村光毅さんのご子息。
功労賞のあとのレセプションでの串田アキラさんと渡辺宙明さんのツーショット。
今年にアニメフェアは一昨年より大幅に動員が落ちた。色々な影響があったが、ひとつには人気キャラクターが出ていないということも大きかったのではないか。本日開催されているコンテンツエキスポは前売りが売り切れて2日間で5万人以上の動員が予測されている。互いに切磋琢磨してより魅力的なフェアを目指すのがよいのではないだろうか。
投稿情報: 18:54 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
東京国際アニメフェアの3日目はアニメアワードと功労賞の授与式があった。
ノミネート部門の個人表彰。左から『星を追う子ども』で美術賞の丹治匠さん。私も一票を投じたが素晴らしい美術であった。次は『Tigern&Bunny』でキャラクターデザイン賞を受賞した桂正和さんの代理のサンライズの方。三番目は同じく『Tigern&Bunny』で声優賞を受賞した平田広明さん。右端は『コクリコ坂』で音楽賞を受賞した武部聡志さんの代理の方である。
個人賞の脚本と監督部門。左側は『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵玄さん、その隣は同じ作品で監督賞を受賞した新房昭之さんの代理、シャフトの久保田社長。
そして作品賞。海外劇場映画優秀作品賞『塔の上のラプンツェル』、国内劇場映画優秀作品賞『コクリコ坂』、オリジナルビデオ優秀作品賞『機動戦士ガンダムUC』である。登壇者は左よりデジタルの塚越ゼネラルプロデューサー、ジブリの星野社長、サンライズの小杉プロデューサーである。僭越ながらプレゼンターは私である。星野社長に表彰状をお渡ししている時に、一瞬星野さんはディズニーじゃなかったっけと思って不思議な感覚にとらわれた。
さらにテレビ部門優秀作品賞であるが、こちらは『魔法少女まどか☆マギカ』と『Tiger&Bunny』であった。登壇者は左、サンライズの尾崎プロデューサー、右シャフト久保田社長。
そしてアニメーション・オブ・ジ・イヤーはコンペ部門(応募部門)が中国の『Pig Sale』でノミネート部門が『コクリコ坂』であった。下の写真は『Pig Sale』の陳西峰監督。キャリア20年ほどのベテランでサンライズなどの仕事もやったことがあるそうだ。なかなかの力作であった、
今回のアワードを振り返ると作品的には『コクリコ坂』『魔法少女まどか☆マギカ』『Tiger&Bunny』の年であったと言えるであろう。さて来年はどうなるか。
功労賞を待つ間にいつものようにアトラクションがあった。一人目は15歳の天才少女ドラマー天才少女ドラマー天才少女ドラマー川口千里さん。パワフルなドラミングだった。
もうお一人は高橋洋樹さん。もちろん歌は『魔訶不思議アドベンチャー!』。
次回は功労賞である。
投稿情報: 17:46 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (0)
レポート第2弾。2日目は人材育成事業の一環としての学生に対する「アニメビジネスガイダンス〜やりたい仕事が見つかる」セミナーからはじまった。常日頃から、「アニメの仕事は監督、声優、アニメーター」しかないと思われているのではという懸念があり、それを払拭するために機会があれば行おうと思っているセミナーである。また、年度か述べたが書籍としてまとめてみたいと思っている。世の中で言われているアニメの仕事のほとんどは「制作(クリエイティブ)」であり、それが実は「製作(プロデュース)」に包括されるものであり、さらに流通と一緒になってアニメ産業界を形成しているということなのである。
そして、午後からは同じ会場でやはり人材育成事業の一環で学校関係者向けのセミナーを行った。内容としては、どういった人材が産業界に求められているかなどについて、その指標を提示しようということである。今年は海外におけるアニメ関連の教育機関や産学協同の調査をやりたいと思っている。写真はその第2部のものであるが、一緒にご登壇願ったのはテレコムアニメーションの竹内社長と手前顔が見えないが白組の小川副社長である。
14時過ぎに終わって、再度会場に出る。トムスのブースに「伏」の展示があった。やはり今年は劇場アニメが熱いようだ。
同じトムスのブースにあったルパン三世新シリーズ『峰不二子という女』。結構峰不二子の露出度が高い作品になっているようで楽しみである(笑)。
ブシロードも勢いを感じさせるブースであった。本当に久しぶりに木谷社長とご挨拶したが相変わらず元気だった。
あれ巫女さんがと思ったら「ニコニコ神社」であった。ここも元気である。アニメ産業の中で確実にある位置を占めるようになっている。
サンライズも元気。TIGER&BUNNY、ユニコーンの両建てヒットは強力。
クリエーターズワールドを訪れる。ここは選考委員もやっている関係で知り合いが多い。この中でも注目は博多の「ハッピープロジェクト」。既に『フルーティ侍』で名前を知られているが、アイデア豊富で期待が持てる会社である。博多はゲーム界では有名になっているが、アニメも『peepng life』の森君などが出てきており十分期待できる。
そのハッピープロジェクトが考えた寿司キャラクター。既に商品化の話もあるそうだ。是非頑張って欲しい。
同じくクリエーターズワールドの山本蒼美さん。彼女、確か20代前半。将来のアニメ業界を背負って立つ人間として期待できるのではないかと思う。
投稿情報: 09:18 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)
既に3日目になるが今年の東京国際アニメフェアの報告をしたいと思う。
まずオープニング。写真東北各地のキャラクター。
朝一番から氷川竜介さんとのセミナー「アニメビジネス50年の軌跡」。コミュケで販売している評論集だが是非どこかの出版社で出して欲しい一冊である。朝早かったのにも拘わらず、おかげさまでほぼ満席であった。
会場を回るが、一言で言うと淋しい。大震災で1年空いて出展社が少なくなったのは仕方ないにしても、都条例の「遺恨」?もあって、ドラえもんもいなければコナンもいない。ワンピースも出ていない。今日から見に来る子どもたちもがっくりするだろう。まあ、これが日本のアニメの現実なのだろう。と言ったところで仕方ないが、まずは手塚のブースから。今年の夏は「ジブリがなくてブドリ」だそうだ。
お次は電通ブース。映像は今年の細田作品。なるほどこういう感じか。
マイとしながらサテライトブースも勢いがある。
東映アニメーションも「虹色ほたる」を大プッシュ。ガクッと下がった2011年の興行収入を大幅に上回りそうだ。
動画協会ブースで展示されている2011年のデータ速報。是非ご覧あれ。
小学館、斯くの如し。展示なしの商談ブースのみ。
日テレ&ジブリブース。ジブリは今年お休み、来年高畑&宮崎作品。
今年目に付いたのは海外ブース。上から韓国、スペイン、中国。特に中国は凄い。かなりのスペースを各省の動漫基地や企業が占めている。
16時半より現在講師を務めている専修大学ネットワーク学部の学生によるアニメ企画の講評。卒業式だったとのこと。福富先生の教え子たちであるが面白い企画が結構あった。一緒に講評したのはソニーピクチャーズの五味さん、プロダクションIGの富澤さん、元ゴンゾの村濱さんなど。初日はこれでお終い。
投稿情報: 07:12 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (0)
本日より東京国際アニメフェアが開催されます。昨年はご存じのように大震災のため中止となりました。10回目という節目のフェアとなります。
ということで、本日、明日にかけてシンポジュウムに出席するのでよければ見に来て下さい。
3月22日(木)は「アニメビジネスの50年」というテーマで氷川竜介さんの著書を中心に話をします。10:30分よりシンポジュウムB会場です。多分、席が空いているのでその場でも見られると思います(入場できなかったら済みません)。2011年の統計からはじまり、ここ50年のアニメビジネスについて語り合いたいと思います。
3月23日(金)は以下の通りです。会場内ですが場所がわかりにくいので注意して下さい。
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アニメーション制作人材の産学共同育成ビジョンを発表!!
文化庁支援「アニメ・クリエイター育成ビジョンづくり」報告会開催のお知らせ
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アニメ業界を志す学生・及び学校関係者の方々に対し、産業界の求める人材像や
育成方法を紹介、今後、産学で共有すべき人材育成のビジョンを、モデル事例と
ともに発表するセミナーを開催致します。
◆開催日時 : 3月23日(金) 同日の午前と午後に分けて開催します。
・10時00分~11時30分 <学生対象アニメビジネス就職セミナー>
出演:増田 弘道 氏
(日本動画協会データベースWG座長/映画専門大学院大学教授)
・12時30分~14時00分 <学校関係者対象フォーラム>
出演:増田 弘道 氏
(日本動画協会データベースWG座長/映画専門大学院大学教授)
小川 洋一 氏(株式会社白組 代表取締役副社長)
竹内 孝次 氏
(株式会社テレコムアニメーション・フィルム代表取締社長)
◆開催会場 : 東京国際アニメフェア会場内 セミナールームB
(東京国際展示場 東京都江東区有明3-11-1)
◆受 講 料 : 無料
※セミナー受講以外の、東京国際アニメフェア会場(見本市)への入場は
入場チケットが必要となりますので、予めご了承ください。
◆主 催 : 一般社団法人日本動画協会
投稿情報: 05:16 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アニメフェアで氷川さんと標題のシンポジュウムを行います。内容は氷川さんがコミケ向けに出版した「アニメビジネスの48年」をテキストとした内容です。目から鱗のシンポになると思います。参加希望は下記の通り。是非ご参加下さい
https://www.tokyoanime.jp/office/public/symposium_detail_ja/116
投稿情報: 22:02 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧19
【10大ニースその10:中国アニメ政策転換へ?】
破竹の勢いだった中国アニメだが
2000年代に入って、まさに昇竜の勢いで制作分数を増やしてきた中国アニメであるが、ここに来て幾つかの問題が露呈しつつあるようだ。
ひとつは、何と言っても実績が出ていないということである。つくれどもつくれども喜羊羊以外ヒット作品が出て来ない。そもそも、ビジネスモデルがないこと自体が大いに問題なのであるが、それにしても人気の出る作品が生まれてこない。
このことについては政府の担当者も気がつきはじめているようである。昨年末会った中国政府の担当者は今までになく真剣にこの問題を捉えており、何らかの動きがあるのではないかと思う。
そして、この問題以外に中国のアニメ製作に重要な影響を与える動きがここに来て出はじめている。それは不動産の下落傾向である。バブルと言われても仕方のない状況にあった不動産売買が、ここに来て様相を変えつつあるのだが、もしかつての日本のようなバブル崩壊が起こればその影響は深刻である。
中国のアニメ業界を支えているのは政府と不動産マネーであることは否めない事実である。それが途絶えるようなことでもあれば中国アニメの製作数は激減するであろう。
不動産バブル崩壊が決まった訳でもないので決めつけることは出来ないが、例えそこからの資金がなくなっても自立出来るビジネススタンスを中国のアニメ業界は考えておかなければならないであろう。
と言いながら、先日浙江大学の先生から頂いたメールによると、2011年の中国アニメの制作分数が261,224分で前年度18%アップ!とのこと。既に日本の3倍となっている。まだまだ勢いは衰えてないようであるが、果たして今年はどうなるのか?
投稿情報: 12:52 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧17
【10大ニースその8:アニメ配信本格化の兆し】
スマートフォンの本格的な普及と共に2011年にはアニメの配信も確実に広がった。そういう意味では話題に事欠かない年であった。
その潮流を幾つかに分けると以下の3つに収束されるかと思う。
ひとつめはアニメ配信サービスの充実。タイトル数が増えたのはもちろんであるが、ニコニコ動画などでは最新アニメタイトル10本前後が常時無料で見られる様になった(2011年春は14タイトル)。いわゆる追っかけ型の配信である。ユーザーにとっては有り難いこのサービスはおそらく今後拡充していくものと思われるが、メディアとして確立するかどうかなどアニメ業界にどの様な影響を与えるかは現時点ではまだわからない。
二つ目は海外への配信サービスの活性化である。7月にはニコ動が日本のテレビ放映と同時展開で、新作アニメ6作品を海外英語圏向けに配信をスタート。10月には『Fate/Zero』がニコ動を利用し日本語の音声に韓国語、中国語・繁体字、中国語・簡体字、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の8ヶ国語の字幕がつけた配信を全世界に向けてスタート。
12月にはテレビ東京が『NARUTO』『BLEACH』『SKET DANCE』の3番組を中国に対し即日配信。大手動画配信サイト「土豆」と提携し、日本での放映より1時間遅れで配信することになった。そして、その後もニコ動を利用した放送と同時の海外へ配信が続いている。
三つ目は海外勢配信サービスの参入。
まずクランチロールが国内スマホ向けの配信事業を4月からスタート。さらに、9月にはHuLuが定額サービスを開始、話題を集めた。
そして、12月には「大本命」YouTubeが有料配信を開始した。当初は映画中心であるが当然アニメなど売れるコンテンツは意識しているであろう
こんな感じの2011年であったが、ジョブスが神格化されたことによるappleの大躍進もあり今年はより一層速度を早めるものと思われる。
投稿情報: 18:17 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧16
【10大ニースその7:好調に推移する音楽・ライブ事業】
アニメ音楽、コンサートの盛況
アニメ音楽こそキチンと統計を出さなければならないのであろうが、2011年のゴールドアルバムで水樹奈々、ゴールドシングルで放課後ティータイムが顔を出していることからもその好調振りがうかがえる。
そして、今年はエヴァがあるので「残酷な天使のテーゼ」も必ずやJASRACの使用料ベストテンに入るであろう。何せ2010年には発表15年年後の1位になるという快挙を成し遂げた。ひょっとしたら「上を向いて歩こう」並みのロングセラー曲となり得るのではないか。
また、イベントやコンサート、そしてミュージカルも相変わらず好調であったようだ。やはり一期一会の時代か。
音楽関連の詳細についてはアニメ産業レポートでお伝えするので、しばしお待ちを。
投稿情報: 15:49 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧15
【10大ニースその6:映画動向の変化】
ジブリ映画の不振、映画けいおん!、ナキのヒット
2011年の映画であるが、現在調査中で2010年よりは本数が少なかったようである。興行収入についても映画全体が前年比17%減であったので、おそらくアニメにおいてもそうであろう。
アニメにおける興行収入減の要素を考えるとやはりジブリ作品の不振が大きい。45億円で「不振」はないとは思うが、ジブリに課せられた重責を考えると物足りないのは確かだ。
来年、宮崎作品と高畑作品が両方公開されるとのこと。失礼ながら高畑作品はともかく、宮崎作品には100億円超えというプレッシャーがかかる。同時に日本の劇場アニメの正念場の年ともなりそうだ。
東日本大震災によるドラえもんの興行収入減、ジブリの不振といったもやもやとした劇場アニメ興行が続く中、年末に入りけいおん!ともののけ島のナキがクリーンヒットを飛ばした。けいおん!は20億直前、ナキは15億円前後であろうが、両者のヒットは大いに意義がある。
なぜなら、日本においてジブリ、エヴァ、定番テレビ劇場版アニメ以外興行収入が10億を超すことは希だからである。ここ20年ほどで、それら以外で10億を上回ったのは、記憶の限りだと『あらしのよるに』と『サマーウォーズ』と幸福の科学作品程度である。従ってこの2作品の持つ意味合いは大きい。
特にナキはCGアニメは当たらないという壁を初めて破った。東宝の正月作品ということを考えればそれほど大きな数字ではないが、それでもCGでオリジナルということを考えれば今回のナキは評価されてしかるべきであろう。
テレビ局から「(オリジナル)アニメのヒットは難しい」とさんざん脅された白組の上層部の人間が、「コケたら夜逃げしようかと思っていた」と言っていたが、ヒットして本当によかった。
投稿情報: 15:00 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
みなさま、あろうことか『アニメビジネスがわかる』が五刷となりました。ちょっと前に編集担当のUさんから電話を貰いましたが、そろそろ書店に出る頃ではないかと思います。特に祝ってくれる人もいないので自分ですることにしました(笑)。
普通の書籍で五刷といえば大したものです。普通の書籍なら初刷5,000部として、再刷2,000部×4回=8,000部、合計13,000部とかになりますが、こういう特殊な本の場合はそんなことはないので安心して下さい(笑)。今の出版状況もあり初刷も再刷も慎ましい限りです。
本人としては4刷でお終いかなと思ってましたが、おそらく『もっとわかるアニメビジネス』の刊行が後押ししたのででしょう。ほぼ1年に1刷りのペースですが、次は果たしてあるでしょうか?それは、おそらく『もっとわかるアニメビジネス』の次の本が出たときになるのではないかと思います。
ついでに、『アニメビジネスがわかる』が某国から翻訳のオファーが来ているとのこと。まだ契約前なのでわかりませんが、この種の本が海外で翻訳されるのは希なことではないかと思います。
ということで次の本を頑張って書いていきたいと思います。
投稿情報: 14:40 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧14
【10大ニースその5:パッケージは前年度割れを食い止めるか?】
実は増加しているアニメ映像流通
さて、よく話題となるのがパッケージ減の話。海外と比べると日本は健闘しているが、2000年代中盤から急速に下がりはじめ歯止めがかからないと思われていた。
しかし、2010年、2011年の数字を見ると、どうも下げ止まりの傾向が出てきたようである。2010年は前年比103%、2011年に関しては11月までの数字であるが前年比DVD94.1%、ブルーレイ128.7%、併せて98.7%というので善戦していると言えるであろう。
ちなみに、音楽パッケージも同様の傾向にありパッケージは前年比99%であった(CDは前年比94%、DVD前年比120%)。音楽DVDが頑張っているということであるが、音楽とアニメで異なるのが配信売上である。
音楽では2010年から配信売上が減少傾向に転じた。それに対しデータはまだそろわないものの、実際配信ビジネスを行っている立場から推測するにアニメは増加傾向にあると思われる。
そこでハタと思い当たったのであるが、このことを考えるとアニメの映像流通という意味では増えているのではないか。今までパッケージと配信を分けて考えていたが、「映像流通」という意味では経路が違うだけの話。全体を考えれば流通量は伸びているのだ。
問題は配信がどこまで伸び続けるかである。音楽において配信の成長は10年間持続しなかった。アニメもそのようになるかどうかは分からないが、仮に10年近く成長が続けば、パッケージ売上次第であるが流通量は増えるとも考えられる。今後はパッケージと配信を併せた「アニメ映像流通売上」で考えることも検討しなければならないであろう。
投稿情報: 05:58 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧13
【10大ニースNo.4:変わる業界地図9〜新興勢力の台頭6】
2000年代以降に誕生した新興勢力5/2011ビジネス関連
前回まではスタジオ関連であるが、こちらは2011年のビジネス関連のトピックスである。新興勢力という観点から見るとスタジオに比べてかなり動きが少ない。ビジネスという観点で見ると、イベントや配信も入って来るであろうが、製作・制作会社を中心に考えると以下のようになるが。
【ワーナー・ブラザース アニメ製作に本格参入】
これは以前にも触れたが、元ジェネオンの川村氏が移籍したことで、ワーナーがアニメの一大拠点となりそうな気配である。既に昨年から製作委員会への参入がはじまっているが、今年は一気に数が増えそうである。古巣のジェネオンも頑張っているので両社切磋琢磨で頑張って欲しいものである。
【TIGER&BUNNYでプロダクトプレイスメント成功】
既にハリウッド映画などでは一般化しているがプロダクトプレイスメントが意外な作品で成功した。それも、商品名をモロに出すという手段で。まさか成功するとは思っても見なかっただけに(失礼!)不明を恥じるだけであるが、このような試みはコロンブスの卵に近いものがあり、とにかく最初にやって成功させたもの勝ちである。
【博報堂がアニメ広告事業に進出】
博報堂と博報堂DYメディアパートナーズは神山健治氏も加えた三者でアニメを使った広告事業を行う株式会社スティーブンスティーブンを設立。Production I.Gの石井氏も取締役として参加するとのことであるが、その後の話が聞こえてこない。果たして機能しているのであろうか?
【角川がメディアファクトリー買収】
そして年末に飛び込んできたのがこの案件。大手出版社の中でほとんど唯一売上を伸ばしている角川のその推進力となっているのが積極的に推し進めているコミック、ラノベ、アニメの「三位一体トライアングル戦略」である。これによってアニメ業界・産業の地図も少なからず変化して行くであろう。
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2011年アニメビジネス動向回顧12
【10大ニースNo.4:変わる業界地図8〜新興勢力の台頭5】
2000年代以降に誕生した新興勢力4/2011年〜
ここ10年間に設立されたスタジオを追ってきたが、いよいよ最終回。昨年出来たスタジオ誕生したスタジオである。他にも独立したスタジオでまだ浮上していないものなどあるかも知れないが、ここでは元請であるスタジオを紹介する。
2011年に設立されていきなり元請を担当するということは、余程それまでに実績があった人間がいなければならない。そういう意味で昨年誕生したスタジオは三つとも実力者揃いである。
まず8月に誕生したのが「ウルトラスーパーピクチャーズ」。グッドスマイルカンパニー、マックスファクトリー、ブシロード、ニトロプラス、ピクシブといった勢いのある会社が株主となったこのホールディングカンパニーの下に先ほどのオース、サンジゲン(2006年3月)、トリガー(2011年8月設立)、といった制作スタジオが傘下としてある。
サンジゲンはフリーでミルキーカートゥーンの仕事を行っていた松浦氏がゴンゾを経て背景のスタジオイースターが出資で設立したCG制作会社。トリガーはガイナックスの大塚氏、今石氏が設立したアニメ制作スタジオ。サンジゲン、オースは作品実績があるがトリガーはまだない。
統治形態がどのようであるのかはわからないが、ウルトラスーパーピクチャーズの代表はサンジゲンの代表でもある松浦氏が兼ねている。行く末はまだわからないが期待感を十分持たせる面子ではあるが、荻窪では多分一番家賃が高いインテグラルタワー(17階)に入居していると聞くと、申し訳ないが大丈夫かなと余計な心配をしてしまう。あそこでスタジオ維持するならフル稼働で働かなければならないので大変だろうなと、期待値が高い分だけつい思ってしまったりする。
次はマッドハウス系である。今年独立したのが「MAPPA」と「MAP(地図)」。一字違いの発音であるが、前者は創業者の丸山氏が立ち上げたスタジオ、後者は細田監督とマッド斎藤プロデューサーが独立して設立したスタジオである。
MAPPPは4月Aら渡辺信一郎監督の『坂道のアポロン』、MAPは今夏の『おおかみこどもの雪と雨』の制作が決定している。MAPPは阿佐ヶ谷、MAPは高円寺に居を構えているとのこと。マッド発の両社とも今後の動きが注目されるところである。
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2011年アニメビジネス動向回顧11
【10大ニースNo.4:変わる業界地図7〜新興勢力の台頭4】
2000年代以降に誕生した新興勢力3/2008年〜
【2008年設立】
〈キネマシトラス〉
プロダクションIGやボンズを経た小笠原氏がProduction I.Gからバンダイビジュアルという経歴を持つ松家雄一郎氏らと設立したスタジオ。こちらもワンラインカンパニーのようだ。
〈エンカレッジフイルム〉8月
元ゴンゾのプロデューサーであった池田氏が演出家の追崎氏と創立。2112年から元請をはじめている。
〈エイトビット〉9月
サテライトのCG班出身の葛西氏が『マクロスF』などを担当したサテライト第1スタジオの元スタッフらを伴って設立したスタジオ。おそらくデジタルに強いのであろうが2011年より元請となる。
【2009年設立】
〈フッズエンタテイメント〉2月
ゴンゾ出身の永井理氏が設立したスタジオ。当初から元請を行っているが、この頃よりゴンゾ人材の移動が顕著になる。
〈グラフィニカ〉5月
こちらはアニメのスタジオではなく、CG制作やVFXなどを得意とするキュー・テック子会社のCGプロダクション。実はここのデジタル制作部はゴンゾから引き継いだもの。よってゴンゾ出身者が沢山いる。
【2010年設立】
〈studio5組〉5月
ゴンゾ5スタの柴田氏がスタッフを引き連れて興したスタジオ。ゴンゾであった4月開始の「咲」はこちらに引き継がれる他、秋にはマッドハウスとの共作『織田信奈の野望』もあるとのことで、元請け作品が増えそうな気配である。
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2011年アニメビジネス動向回顧10
【10大ニースNo.4:変わる業界地図6〜新興勢力の台頭3】
2000年代以降に誕生した新興勢力3/2007年
何故か2007年設立の会社が多い。まだ業界バブルの余韻が残っていたせいか、あるいは、いち早く陰りを察知したせいか。
〈whitefox〉4月
OLMから独立した岩佐岳社長が設立したスタジオ。一度インタビューしたことがあるが、典型的な一作入魂型のワンラインカンパニーで、年間2クール、26作品以上は制作しないと述べていた。実際作品の評価は高く、かなり先までの作品を受注しているとのこと。製作というよりは制作志向で、よい作品をつくること、またクリエイターを大切にすることを旨としている。34歳で創業した覚悟の程が窺われる人物であった。荻窪にもスタジオを構えたところを見ると順調に発展しているのではないか。
〈Ordet〉7月
かの山本寛氏が創業したスタジオ。この人も岩佐氏と同年齢なので今年37歳。大いに期待出来る年齢であるが、以降のことはあとで出て来る「ウルトラスーパーピクチャーズ」の一員として書くこととする。
〈ブリッジ〉8月
ケロロ軍曹を制作していたサンライズ6スタから独立した大橋氏が創業した。独立するのは歓迎とサンライズ内田社長がおっしゃっていたが、意外と数が少ないのは各スタジオ自体が独立した事業体のような雰囲気があるからであろうか。
〈セブン〉9月
ラディックス、ワオワールドを経たプロデューサー堀江氏が設立。昨年より元請をやるようになった。
〈David Production〉9月
旧ゴンゾ元代表取締役社長梶田氏、プロデューサー沖浦氏らが独立して設立した。新興スタジオの出身で多いのがゴンゾ。虫プロもそうだが本体が危うくなるとそこからの出身者が業界に散らばる。今後もゴンゾ出身者は増え続けるかも知れない。
〈シルバーリンク〉12月
フロントライン出身の金子社長が分社の形で独立して設立した。2010年頃から元請けとしてやるようになった。
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2011年アニメビジネス動向回顧9
【10大ニースNo.4:変わる業界地図5〜新興勢力の台頭2】
2000年代以降に誕生した新興勢力2/2003年〜2005年
【2003年設立】
〈NOMAD〉7月
ノーマッドはマッドハウス出身者による数少ない起業例である。社長はマッドのプロデューサーだった通称小野達こと小野達矢氏であるが、以前はぴえろにいたとのこと(マッドには結構ぴえろ出身のプロデューサーが多かった)。年齢は40代後半か?独立して割と早い時期から元請をやっていたが最近は制作協力が多いようである。従業員36名とあるから中堅スタジオである。
【2005年設立】
〈A-1 Pictures〉9月
満を持して?登場するのがA-1 Picturesである。このスタジオについては説明するまでもないと思うがアニプレの子会社。鳴り物入りのスタートで初期登用人員を巡りアニメ業界に波乱をもたらしたようであるが(SONYが他業種に参入するときの定石)、従業員47名となった現在では準大手といった規模か。
もともとアニメ業界では社員は少ない(固定給、各種会社が加盟する健康保険、雇用保険、厚生年金など)。どこでも管理と制作人員程度で、監督以下は契約(基本固定給・月額拘束、ほとんど社員に近い長期雇用契約からワンショットの契約まで。条件的には各種会社が加盟する健康保険か国民健康保険、厚生年金か国民年金)か委託(出来高、あるいは月額拘束、国民健康保険、国民年金)ので「社員」は、大手を除けばどのスタジオも同じくらいである。既に3カ所にスタジオを構えているようだが、今年はもうひとつ増えるとも聞く。ここ2年ほどの作品数、しかもオリジナルを目指すとあれば今後の拡大路線は続くものと思われる。
なお、ここは原画の回収に車をつかわないとのこと。電車のある時間に原画回収をしているとのことで、これもひとつの見識であろう。
〈ディオメディア〉10月
今はなくなってしまったグループ・タックの制作出身須賀氏が『大魔法峠』2005年に興したのがスタジオバルセロナ。2006年にシャフト出身の小原氏が取締役社長に就任。2007年に「ディオメディア」に改組。年1~2作の元請をやっている。
【2006年設立】
〈カラー〉5月
この会社については今さら説明の必要はないであろう。今年の秋を待つばかりか。西新宿が本社とあるが、西荻窪にもスタジオがあり拡大しつつあるようだ。これは未確認情報だが、夏の恒例東京都美術館ジブリプロデュースイベントのテーマはどうやら「特撮」らしい。それも庵野氏が大きく関わっているらしいということだが、もし本当ならビッグニュースである。もし特撮ならいつもの1,000円(前売り)の入場料は格安である(今回は違うかも知れないが)。秋の公開を前にいいプロモーションになりそうだ(カラーのHPに行ったら円谷英二の特撮を手がけた井上泰幸の『特撮映画美術監督 井上泰幸』(キネマ旬報)が紹介されており、思わず買ってしまった)。
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2011年アニメビジネス動向回顧8
【10大ニースNo.4:変わる業界地図4〜新興勢力の台頭1】
2000年代以降に誕生した新興勢力1/2000年〜2002年
「60年代体制」が続くアニメ業界であるが新興勢力も確実に生まれている。尤もほとんどが60年代に生まれた企業の流れを汲む人間が設立した会社なので、ある種「孫会社」的であるが、それらの会社が確実に力を付けている。
以下は、2000年以降誕生して元請としての実力を蓄えてきたスタジオである。
【2000年設立】
〈ufoテーブル〉(10月)
最近活躍が目立つufoテーブル。創業者の近藤社長はトムス、テレコムアニメーション(今の社屋はテレコムがかつて使用していたとのこと)を経ての独立であるが、アニメ制作だけではなく、徳島の「マチアソビ」での活躍も見逃せない。1969年生まれというからまだ40代前半。一度お話を伺ったことがあるが、エラく勢いがある人で業界のリーダーカンパニーなりうるかどうか注目されるところである。ここも基本はワンラインカンパニー。
〈ピーエーワークス〉(11月)
ufoテーブルより遅れること一ヶ月後に誕生したのが、富山の雄?、ピーエーワークスである。創業した堀川社長はタツノコ、プロダクションIGを経ての創業。四十代中盤、脂の乗り切ったところ。作品とその制作ペースを見る限り一作入魂主義である。元請作品に関しては一年に一作というワンラインカンパニー。
【2001年設立】
〈DLE〉12月
従来のアニメスタジオとは一線を画すビジネスモデル(そもそも、一貫して山の手線の内側に所在というのが大きく違う)を持つDLE。元ソニーピクチャーズにいた椎木氏が創業、フラッシュアニメを武器に現在も精力的に展開中である。
【2002年設立】
〈マングローブ〉(2月)
サンライズのプロデューサーだった小林真一郎氏、河内山隆氏が創業したスタジオ。基本はワンライン系であったがここ2年ほどは作品が増えつつある。
〈セブン・アークス〉(5月)
『魔法少女リリカルなのは』シリーズで知られるセブン・アークスは2002年の創業。ぴえろにいた上村社長が設立したとのことだが、こちらも作品に関しては年一作のワンラインカンパニーである。最初の『サムライチャンプルー』から元請であるが、最近になって作品が増える傾向にあるようだ。
〈feel/フィール〉(12月)
ぴえろの制作であった瀧ヶ崎社長らが設立したスタジオ。グロス請や制作協力(実質的な制作会社)を経て最近元請となった模様。
2003年以降は次回。
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2011年アニメビジネス動向回顧7
【10大ニースNo.4:変わる業界地図3〜明確化する企業格差、加速する企業統合、新興勢力の台頭】
加速する企業統合
2007年の『アニメビジネスがわかる』で予測していたことだが、企業の統合が次第に加速して来た。トムスが親会社の完全子会社になったのは一昨年であるが、今年に入ってアニメスタジオを中心に様々な変化があった。
以下、その主な案件を挙げてみる。
・ 日本テレビ マッドハウスを子会社化
・ スタジオディーンにカプセルトイや玩具、トレーディン・グカード販売を展開するイマ・グループが出資
・ ブロッコリー、全店舗をアニメイトに譲渡
・ AICが携帯端末向けソフトウェア開発会社アプリックスの子会社になる(昨年9月にパチスロメーカーのオーイズミ傘下となったばかりだった)
・ 角川グループ メディアファクトリーを買収
この中で最もインパクトがあるのはやはり角川グループのメディアファクトリー買収であろう。既に出版業界で売上NO.1となった角川であるが、これによってラノベは断トツのシェアになり、そこから派生するアニメに関しても大きな影響を与えるものと思われる。まだ実質的な統合作業は行われていない様であるが、その動向は大いに注目されるであろう。
アニメスタジオに関してであるが、マッドハウスは現在の社長、会長は共に日テレ出身者であり、完全な日テレ系列企業となった。今までの様な冒険は出来なくなるであろうが、コーポレート的な堅実性はかなり高まることとなるだろう。
スタジオディーンは創業者の考えであろうがイマ・グループの傘下となった。今までアニメ業界を支え続けてきた世代もどんどん高齢化してきているが、スタジオの存続を廻り様々な動きが出てくるであろう(AICの動きについてはよくわからない)。
いずれにせよ、現在の業界の状況を考えると今後この傾向は一層促進されると思われる。
投稿情報: 14:26 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧6
【10大ニースNo.4:変わる業界地図2〜明確化する企業格差、加速する企業統合、新興勢力の台頭】
明確化する企業格差2〜好況企業
昨日『劇場版ベルセルク』を見てきた。なるほど、アクションはCG中心、その他はセルでつくられている。将に2Dと3Dの合体、日本アニメが目指す?2.5Dアニメであった。
ルーセント・ピクチャーズエンタテイメントの製作デビュー作品である。配給はワーナー。委員会の面子はルーセントの他は、バップ、白泉社、Byond C、KDDI、ムービック、Yahoo! Japan、グッドスマイルカンパニーといった顔ぶれ。
内容的には個人的に好きな「城攻め」からはじまっていたこともあり、なかなか面白かった。だが、三部作とはわかったいたが、あの終わり方はないだろう。まるでテレビシリーズだ。映画なのだから一本ずつキチンと落とし前を付けて欲しかった。次回作は6月公開とのこと。
以降、前回の続き。
前項で述べた東映アニメーションの決算状況は現在の業界事情を考えると一人勝ちと言ってもいいかも知れない。アニメ業界で上場している企業は少ないので経済状況を伺い知ることは難しいが、情報が公開されているプロダクションIGやトムスエンタテイメント(親会社のデータから推測して)を見ると東アニの躍進振りが一層浮き彫りになる。
東映アニメーション以外で「躍進」しているスタジオと考えるとどこか。残念ながら思い浮かばない。おそらく、最近のヒット作に見られるワンライン系(制作ライン)の企業に好況感はあるのだろうが、如何せん業界全体に影響を与えるほどではない(ただし、『劇場版けいおん!』の「大ヒット」は京都アニメーションに大きな経済効果をもたらすものと思われる)。
あとは、『もののけ島のナキ』の興業収入で合格点を出し、『ALWAYS 三丁目の夕日'64』が大ヒットしつつある白組、あるいは美術を本拠としながらCGを通じて制作に進出しつつある某社などであろうか。
そこで流通を含めたアニメ産業界全体を見渡すと、そこに登場するのはやはりアニプレックスである。パッケージ業界ではほとんどキングなどが健闘しているが、ほとんど一人勝ち状況である。
それに、忘れてはいけないのは何と言ってもブシロードであろうか(笑)。いや、ホントに画に描いたような躍進振りはブロッコリーの成長期を想い出させるものがある(社長、アニメ業界の活性化宜しくお願いします)。
もちろん、堅調な企業も多い。中でも話題の多いサンライズが一番であろうが、ぴえろ、OLMなどの動向を見ていると本来のプロパティを守りながら、意欲的に新しい作品に挑戦し続けている。余裕がある証拠なのであろうが、特にOLMは実写作品にも果敢にトライしている。アニメから実写へという道は今までほとんどなかったが、CGを媒介として実写とアニメの区別がなくなりつつあるのかも知れない(白組の場合もそうであるが)。
アニメ業界においては建設業界といった様な大きな企業間格差はないだろうが、時代に変わり目にあってその差は開いていくものと思われる。そして、そのキーワードはデジタルではないだろうか。
投稿情報: 16:49 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧5
【10大ニースNo.4:変わる業界地図1〜明確化する企業格差、加速する企業統合、新興勢力の台頭】
明確化する企業格差1〜東映アニメーション史上最高の決算
10大ニュースの四つ目としては「変わる業界地図」である。「明確化する企業格差、加速する企業統合、新興勢力の台頭」というサブタイトルを付けたが、様々な要素があるためこの項が一番のボリュームとなると思う。
ということで、まず述べたいのが明確化する企業格差である。まあ、端的に言えば要するに企業体力の差が開きつつあるということであるが、他の業界同様アニメ業界にもその気配が漂ってきたのではないかと思う。
その象徴が東映アニメーション。前期過去最高の266億円の売上を記録したが、今期も10月に入って上方修正し前期を大きく上回る290億円の決算となりそうなのであったのが、1月30日にさらに310億円の上方修正をした(ここ数年東映アニメーションは毎年上方修正を行っているが二度行うのは)。
東映はアニメ業界がピークを迎えた2006年に前年から大きく売上を伸ばした(166億円から216億円と130%アップ)。しかし、そこから2010年までの5年間、200億円〜210億円の間でほとんど売上数字が変動しなかった。他の企業の多くが(おそらく)売上減となっている状況を考えると立派なものであるが、硬直状況であったのは確か。
そんな状況を一変させたのが劇場版『ワンピース STRONG WORLD』であった。興行収入48億円というこの大ヒット作品は前年度210億円という売上を2011年に127%アップの266億円まで引っ張ったのである。
そして、その翌年である2011年にはワンピース STRONG WORLD』の様なヒットはエクストラと思ったためか、売上目標も前年度より低く設定されたにも拘わらず、さらに突破した。結局、東映は2年間で210億から310億と100億も伸ばし、2005年と比べると倍近い売上となったのだ。
このまま順調に売上が伸び、円高が更に進むとピクサーはともかくドリームワークスを抜くのも案外夢ではないかも知れない。
投稿情報: 15:02 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
2011年アニメビジネス動向回顧4
【10大ニースNo.3:結果を出したオリジナルアニメ】
元気だったオリジナルアニメ
今年は何時になくオリジナル作品が元気な年であった。代表的なものは『魔法少女まどか★マギカ』『TIGER & BUNNY』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』であろうが、フジテレビのノイタミナ枠で『フラクタル』『C』『ギルティクラウン』などのオリジナル作品を意欲的に放映したのが目に付いた(『UN-GO』もある種オリジナルと言えるかも知れないが)。
他に従来のいわゆる最初から「メディアミックス」狙いではない注目のオリジナル作品を挙げれば(あとサンライズ作品も除いて)、幾原監督久々の『輪るピングドラム』であろうか。
もちろん、毎年オリジナル作品は幾つもリリースされているが、ヒットという観点で見れば非常に確立は低い。今年は『魔法少女まどか★マギカ』『TIGER & BUNNY』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』という2011年を代表するオリジナル作品を生み出せたのは評価に値するであろう。
日本におけるマンガとアニメの関係性は世界的に見ても非常に特殊であるが、近年はそれにゲーム、ラノベが加わっている。頼りになる原作があることは非常に有り難いことではあるが、アニメ業界が自らオリジナルを生み出していくことも、産業的に見れば大切である。その意味で2011年は実り多い年であった。
ちなみに、個人的に『魔法少女まどか★マギカ』と『TIGER & BUNNY』に関してはほぼヒットしないと思っていた。まどかに関しては単純に趣味の領域ではなかったということであり、タイバニに関しては、あのプロダクト・プレイスメント戦略が裏目に出ると思っていたからである。
今となっては不明を恥じるだけであるが、オリジナルとなると事前の情報や判断基準がないからであろうが(新房・シャフト、サンライズというのはありますが)、やはりヒットしにくいという予断があるからだろう。今後はもっと曇りのない素直な目で作品を見るように心掛けます(笑)。
投稿情報: 17:37 カテゴリー: アニメ関連メディア情報 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
【10大ニースNo.2:TVアニメ制作分数増加】
TVアニメ制作分数大幅回復
現在3月末のアニメフェアの展示のために2011年のテレビアニメの放映分数を調べている最中であるが、前年2010年度をかなり上回るのはほぼ確実となり、おそらく10万分台に回復するであろう。
その理由としては新作本数の増加が挙げられる。もちろん、深夜番組が中心であるが、多分、前年より20タイトル程度増えている。まだ継続している作品を調べていないので何とも言えないが前年割れはほぼないであろう。
これで2007年以来の前年比減という状況に歯止めがかかったが、これが即回復基調に入った、と言ってよいかどうかは今年、来年の動向を見なければまだわからないものの、1月番組を見る限り昨年2011年より増えている。果たして2010年で底を打ったことになるのであろうか。
テレビが中心の日本のアニメ産業にとって非常に喜ばしい傾向であるのは確かだ。パッケージ中心によるビジネスモデルが崩れつつあると言われている中で深夜番組が増えるのはどうしてだろうかとも思うが、実際パッケージが売れている作品があるのは事実だから不思議ではない。このことは、2010年のパッケージ売上が前年比を上回ったこととも関連しているであろう。
詳しくは4月のアニメフェアで発表すので取り敢えずの速報とするが、数字がまとまったら動画協会より2月中にでもプレスリリースするかも知れないので、その時は改めてお知らせする。
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