http://amecon.jp/animation/industrial_knowledge.php
申込期日は2月13日(木)13時までです。
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投稿情報: 14:34 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
クールジャパンにおけるアニメの役割2013年アニメビジネス関連にニューズの第3位は〈クールジャパン〉。2013年はこれに関する報道が多かった。官主導で日本の魅力を世界的にアピールし、文化的、経済的な位置づけを高めていこうというものであろうが、アニメ業界とクールジャパンの関係で言えば具体的にはJ−LOPに代表されるであろう。J−LOPのHPを見てもアニメ関連企業からの申請が圧倒的に多い。
ということで、アニメがクールジャパンを代表するコンテンツとして位置しているのは間違いないものの、最近その施策自体がそれ意外にどんどんシフトしているようである。料理やファッション、サービス、あるいは物産等などかなり拡大しつつあるとのこと。
その要因の一つにアニメの海外売上の低さが挙げられるであろう。騒がれている割には海外での売上は百数十億足らず。これが10倍になるかどうかは産業界の努力にかかっているであろうが、今後の海外展開はおそらくコンテンツ単独ではなく、音楽やファッション、サービス、または電化製品や車といったんものと複合的に押し進める必要があるのではないかと思う。
アニメ自体、特にクールアニメ系はビジネスモデルの変化で人気の割にはマネタイズ出来ないという悩みを抱えているものの、広告塔としては十分な可能性を秘めているはずである。その点について、アニメ業界としてはabpf(アニメビジネス・パートナーズファーラム)を通じて呼びかけている。来年1月10日(金)から第3期がスタートするが、宜しければ是非ご参加いただきたい。一応、初日のシンポジュウムに参加する予定である。
投稿情報: 15:06 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
Business Media 誠、本日リリースしました。「アニメ産業レポート2012」を中心とした内容です。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1209/25/news015.html
今年はアニメ産業の回復基調が確認された年になりました。
もし宜しければ「アニメ産業レポート2012」是非お読み下さい。
http://www.spi-information.com/report/06031.html
今までの分はここにあります。
投稿情報: 16:28 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アニプレックスの時代6〜アニプレの強さ2
アニプレはプロデューサーに優秀な人材を得ているという話を前回したが、もっと現実的にソニーグループということのメリットを享受している部分がある。それはグループ企業が番組スポンサーになれるという強みである。
親会社のソニーミュージックがほとんどであるが、やはりそのバックアップはアニプレのテレビアニメ戦略を支える重要な要素である(もちろん、作品の音楽をミュージックが担当しているのでスポンサーになる意味合いは大いにあるのだが)
ただ、微妙なのはソニーピクチャーズとの関係である。これはアニプレだけではなくソニーミュージックの問題であろうが、両者は同じソニーグループでありながら、うまく機能していないように見える部分がある。
おそらく、カルチャーが違うからであろうが、併せて1兆円以上の売上を誇る両社が固く連携を取れれば、他の上位ハリウッドメジャーを追撃できる可能性は十分あるのだが(アメリカではうまく連携が取れていると聞くが)。日本で売上1兆円レベルのエンタテイメント産業は任天堂とソニーグループのエンタテイメント企業だけなので、是非とも世界への扉を開いて欲しいと思う。
最後に、今後のアニプレであるが東映アニメーションの様に王道(キッズ・ファミリー路線。世界的に見るとこれこそがアニメビジネスの中心なのである)に行くかといえば、それは有り得ないであろう(ぜんまいざむらいがあるものの)何故なら、アニプレは根っからのパッケージ会社であるからだ。これは親会社のDNAである。
従って、あくまでパッケージ(作品そのもの)が売れるビジネスを主流として行くであろう。そうなると、勢いキッズ・ファミリーではなくアニメファン対象となる。この路線は今後も続くであろう。
投稿情報: 17:53 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」11
アニプレックスの時代5〜アニプレの強さ1
アニプレの強さを類推すると、やはりソニーに行き当たるのではないか。ここで言うところのソニーというのは色々な側面を含んでいるのだが、最終的には体力を含む企業力であると思う。
これは実際にアニプレと取引のあるスタジオの代表から直接伺った話である。
それによると、アニプレの強さはプロデューサーにあるという。全盛期のバンビジやジェネオンにいた様な若くて元気のあるプロデューサーがいるのだそうだ。
そうした人材を集められるのはやはりソニーならではないかと思う。ちなみに、アニプレの採用はソニーミュージックグループ一括で行うのだそうだ。例えアニメ志望であってもそこに行けるかどうかはわからないのだそうだが、EMIの出版部門を傘下に収めたソニーミュージックは現在世界最大の音楽メーカーとなった。そこを志し入社する人間は相当優秀であろう。
そして、おそらくソニーグループの中で後発であるアニプレには、いい意味でまだまだ進取の気風が溢れているのではないかと思う。多分、色々挑戦で出来る雰囲気が醸し出されているではないか。アニプレの企画を見ていると結構先鋭的なものが多いのはそのためであろう。
ということで、アニプレの強さのひとつは人材にあるということであるが、現在はそういった優秀なプロデューサーが冒険出来る体制にあるからなのであろう。角川書店の安田猛氏曰く、プロデューサーの役割はビジネスの創出である。その意味でアニプレのプロデューサーはその職責を全うしているようだ。
投稿情報: 07:30 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アニプレックスの時代4〜ハガレン以降の快進撃
2003年の『鋼の錬金術師』については、知っている人が多いので語るまでもないであろう。この作品によって不振を囲っていたアニプレは一気に勢いづく。忘れた頃の大ヒット、アニプレラッキー神話は生きていたのである。
そして、ここからアニプレの快進撃がはじまるのである。2005年『かみちゅ!『地獄少女』、2006年傾向は異なるが『ぜんまいざむらい』、2007年『大きく振りかぶって』『DARKER THAN BLACK』『バッカーノ!』『空の境界』、2008年『かんなぎ』『黒執事』『天元突破グレンラガン』『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜』、2009年『化物語』『戦場のヴァルキュリア』、2010年『刀語』『世紀末オカルト学院』『宇宙ショーへようこそ』『デュラララ!!』『WORKING!!』『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、2011年『フラクタル』『魔法少女まどか☆マギカ』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『青の祓魔師』と怒濤の如く話題作、ヒット作を量産するようになる。
これは、ハガレンの勢いもあるだろうが、具体的にはボンズ、シャフト、ufoテーブルといった旬の制作会社との良好な関係、さらに2006年以降、A1-Picturesを擁するようになったことも大きな要因であろう。
しかしながら、パッケージ不況の中(2011年の売上はわずかながら回復しているが、要因はエヴァの劇場版、特にブルーレイが好調だったことが大きい)、なぜアニプレだけが一人勝ちしているのか?
投稿情報: 17:15 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」9
アニプレックスの時代3〜アニプレブレイク
るろう以降、不遇を託っていた?ビジュアルワークスであるが、この時期に活躍していた生業を同じとする同業他社のパッケージメーカーといえば、まずバンダイビジュアルであり、ジェネオン(その頃はパイオニアLDC)であり、キング、VAPといった面々であった。
特にバンビジの勢いは凄まじいものがあり、一連のガンダムシリーズ、の他、『甲殻機動隊』『天空のエフカローネ』『COWBOY BEBOP』といったクールアニメ先鞭をつける一方(ついでながら、『メトロポリス』『イノセンス』『スチームボーイ』もバンビジプロデュース。この作品群でクールアニメの頂点を極めるが、いずれも資金回収が困難であったためその後の不振の一因となっていると思われる。私事ながら『メトロポリス』ではお世話かけました)、『逮捕しちゃうぞ』『ああっ、女神さまっ』『サクラ大戦』『カードキャプチャーさくら』といった、いわゆる萌え系でもしっかりマーケティングしていたのである。
その当時、客観的に見てもバンビジとビジュアルワークスの差はかなりのものがあった。もちろん、パイオニアLDC、さらにキングレコード、VAPと見比べてもメーカーとしての印象は格段に見劣りしていた。確たる路線がつかめず、プロデューサーごとに好きなことをやっている様にも見えたのである。
そして、そんなビジュアルワークスが一変する日が訪れるのである。奇しくも(あるいは意図してかも知れないが)アニプレに変更した年に重なるのであるが、躍進のきっかけになる作品が2003年にリリースされる。そのタイトルは『鋼の錬金術師』であった。
投稿情報: 19:18 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」8
アニプレックスの時代2〜アニプレになってから
ソニー・カルチャーエンタテイメントが親会社になるのに伴い、社名が「アニプレックス」となる。社名や親会社の資本が何回も変更となり、企業的には結構目まぐるしい変遷を遂げたアニプレではあるが、どうしてなのか。
以下推測であるが、それは、要するに『るろうに剣心』以降、ヒットに恵まれなかったからではないかと考えられる。ビギナーズラックに近い形であったこの作品の他に、当時のアニプレが製作に関与していたのは、ライセンスものの『スノーマン』『ウォレスとグルミット』『ピングー』など以外に、『ワイルドアームズ』『GTO』『3丁目のタマ』『はれときどきぶた』『どっきりドクター』『キョロちゃん』『王ドロボウJING』『新・キャプテン翼』『ポポロクロイス』『スパイラル〜推理の絆』『炎の蜃気楼』『学校の階段』『Arc The Lad』といったラインアップ。
見てもわかる通り、作品傾向もキッズファミリーものも結構多く、路線的に多彩、悪く言えばバラバラである。それはそれでいいのかも知れないが、結局るろうを超えるヒット作品はなく、社名変更、資本変更は、ある意味低迷期に突入していた時期の所産と思われる。
HPの社史には、アニプレ以前(2003年以前)のこの時代の代表作として載っているのは、『るろうに剣心』と『BLOOD THE LAST VAMPIRE』だけであるが、後者は先鋭的作品として世の耳目を集めたが商業的にはそれほど成功は収めていない。といった事情からもわかるように、るろう以降のビジュアルワークス結構苦しい状況にあったものと思われる。販社機能を持っているのでNARUROなどの販売をやって糊口をしのいでいたという感じであろうか。
投稿情報: 18:28 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」7
アニプレックスの時代1〜アニプレになるまで
スタジオ以外で元気といえばやはりアニプレックスである。ここにはA-1Picturesというスタジオがあるが、現状では一心同体と考えた方がいいだろう。
アニプレのビジネスにおける根本はパッケージである。オリコンやGfKジャパンによれば、2010年のパッケージ売上トップメーカーとなっているのを見てもその元気さ加減が分かる。
1995年設立のアニプレは、あくまでもソニーグループ内であるが色々と変遷を遂げている。最初はソニーピクチャーズ・エンタテイメント(SPE)のパブリッシュング部門としてスタート、1997年にソニーミュージック・エンタテイメント(SMEJ)との共同出資でSPE・ソニービジュアルワークスが発足。そして、2001年にSME100%の会社となりSME・ソニービジュアルワークスとなるのだが(一字違いの社名変更はわかりにくかった)、それまでのSPEとの関係で現在も映像パッケージの販売はSPEが担当しているのであろう(あるいは映像は潜在的にSPEが強いという判断かも知れないが)。
1997年のSPE・ソニービジュアルワークスがアニプレの事実上のスタート点となるのだが、この時から既に「アニプレラッキー伝説」が生まれる素地があった。いきなり『るろうに剣心』が大当たりするのである。これで大いに活気づくのだが、今のような路線に真っ直ぐ進む訳ではなく、『スノーマン』『はれときどきぶた』『キョロちゃん』といったキッズ向け作品も並行していた。
そして、2003年にSMEから非音楽系事業を分割したソニー・カルチャーエンタテイメントが設立し、そこの傘下となり、社名がアニプレックスと変更。さらに、2006年SMEがソニー・カルチャーエンタテイメントを吸収、SMEの子会社となり、これが最終形となっている。
投稿情報: 16:36 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」6
好調なワンライン系スタジオ
テレビアニメの作品数が減少し、東映アニメーションやサンライズ以外のアニメスタジオは青息吐息のところが多いように見受けられるが、元気な会社も結構ある。それらのスタジオにはある種の特徴があり、それを簡単に述べるなら「ワンライン系」と言えるかも知れない。
ワンライン系とは要はひとつの制作ラインしか持たないスタジオのことである。持てないのではなく持たないという点に注意して欲しい。通常、アニメスタジオはある程度大きくなり、仕事数が増えると制作ラインを増やす。しかし、これらのスタジオは敢えて増やそうとはせず、ワンラインで作品に集中し全力投入しようとするのである(もちろん、仕事が重なる場合もあるので、何が何でもワンラインというわけではないだろうが)。
具体的には京都アニメーション、ufoテーブル、PAワークス、WHITE FOXに代表されるスタジオである(内情はわからないので何とも言えないがシャフトなどもその傾向が見受けられる)。自ずから年間作品数が限られるが、そこに全力投球して行くそして、その原点はジブリにあり、もっと遡ると長編劇場アニメ路線当時の東映動画に行き当たる。
ピクサーのポリシーは作品の一番の宣伝・営業はいいものをつくることであると述べているが、これらのスタジオはそれを実践している(ジブリも然り)。そのため、作品の評価が高まるケースが多く、結局仕事のオファーが増えるという状況となっているようだ(スタジオによっては2〜3年先の作品まで決まっているとか)。
もちろん、そうなってもこれらのスタジオは作品数を増やさず従来通りのペースを崩さない。考えてみれば、ここ数年の話題作はこれらのスタジオによってつくられたものが多いく、おそらく、今後もこれら「ワンライン系」が制作する作品が話題を呼んでいくのは間違いないであろう。
この原稿を書き終わった後にAERAがけいおんのブームを取り上げている。今週の月曜日に出た号(12/19号)であるが、「「けいおん!映画化 夢無き時代に夢ある「日常」」というタイトルで、副題に「京都アニメーション社長「クールジャパン 京都が支える」とあり八田社長のインタビューが載っている。
これを読むと、京アニに代表されるワンライン系のスタジオカルチャーの良さがよくわかる。いずこのスタジオもおそらく同じ様な気持ちであろう。それはそうと、八田社長のインタビューって初めてではないだろうか?AERAが好きなのか、あるいは今後マスコミに登場するのであろうか?
投稿情報: 17:18 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」5
やはり気になるジブリ3〜ポストジブリ
すっかりけいおん話になってしまったが、今回のヒットはアニメファン以外の人間もかなり動員出来たからであろう。その意味ではサマーウォーズに近いのではないか。つまり、アニメファンの領域を超えたのである。
しかし、まあ、考えてみてもけいおんの様な本当の意味での「やおい」アニメがジブリ作品の半分もの興行収入となるというのも、これまた日本らしい現象かも知れない。
閑話休題。本題に戻ってジブリ話。
もし、ジブリが邦画興行のトップを取れないといった事態になれば、今後の展開に大きな影響を与えるのは必至であろう。ジブリはもちろん、興行サイドも対応を考えるはずである。
現在ジブリでは高畑監督作品と宮崎監督作品が動いているようである。他にもあるだろうが、まずは両巨匠作品を軸に今後は展開して行くものと思われる。いずれにせよ、ジブリにとって次回作が正念場になるはずである。現状を考えると、宮崎監督以外であれば今回のコクリコを上回るかどうか、宮崎監督作品であれば100億を超えるかどうかが目安となるのではないか。ポストジブリはやはりジブリかどうか、次回作が注目される。
投稿情報: 10:42 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」5
やはり気になるジブリ2〜けいおん
それは『けいおん!』である。公開土日の初動を見ると3億1600万円で、怪物くんには及ばなかったものの堂々2位にランク。この初動数字で行くと20億円前後の興行収入になりそうな勢いである。
これはなかなかの事件である。どういうことかと言えば、ジブリやドラえもんなどの定番劇場アニメを除いて興行収入10億円の壁を突破することは至難の業であるからだ。この10億円というのはイノセンス10億円、スチームボーイ11.6億円ではからずも証明されたアニメファン向け作品の壁である。要するにジブリと定番劇場アニメ以外はその壁を突破出来ないというものである。
過去、それを突破出来たのは1970年台末からのヤマト&銀河鉄道シリーズ、あらしのよるに、劇場版エヴァンゲリオン、サマーウォーズ程度のものである。エヴァはまあ特別として、ここでけいおんの20億円(行ったとしたら)は燦然と輝く数字となる。
しかも、スクリーン数はたった137。コクリコ475スクリーン、イノセンス301スクリーン(エヴァは120)。劇場版エヴァ一作目とほぼ同じレベルであるから驚異のスクリーンアベレージである。
さらに、配給は松竹。東宝以外でかつこれほどの少ないスクリーン数での10億超えはヤマト&銀河鉄道シリーズ以降、エヴァとけいおんだけである。コクリコやイノセンス、スチームボーイにかけた汗とお金を思えば、けいおんは拍子抜けするほど肩に力が入っていない様に見える。これが興行の恐ろしさであり、かつ醍醐味なのでもあろう。
投稿情報: 16:00 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」4
やはり気になるジブリ1〜コクリコ坂から
東映アニメーション、サンライズの他で気にかかるのは、『もっとわかるアニメビジネス』でも書いたがやはりジブリである。特に、『コクリコ坂から』が邦画興行収入のトップを守れるかが注目されるところである。
10月末に『ステキな金縛り』、12月に『怪物くん』が公開され、前者の興行収入は既に40億円台に到達、後者はファーストウィークエンド(5億8103万円)の数字がGANTZ(5億5015万円)やコクリコ(5億8734万円)とほぼ同じというスタートを切った。GANTZが35億、コクリコが46億なので、怪物くんのコクリコ超えは難しいにしても可能性がないわけではない(業界慣習だと2013年映画にカウントされるのだが、私としては公開年にこだわりたい)。
それにしても、大震災があったにせよ今年の映画興行は厳しかった。洋画は100億円超えの作品一作もなく(昨年はアリス、トイ・ストーリー3が100億円超え)、邦画も50億円超えがないという状況であった(昨年はアリエッテイ、海猿、踊る大捜査線3)。アニメもコナンなどは検討したが(10年32億→11年31億)、ドラえもん(10年31.6億→11年24億)とジブリ作品(10年92.5億→11年46億)は非常に厳しかったと言ってもよいであろう。
ところが、年末にまた違った状況が出現するのである。
投稿情報: 10:39 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」3
こちらも好調サンライズ
東映アニメーション以外に好調なスタジオはあるのか。おそらく、その次に名前が挙げられるのがサンライズであろう。『もっとわかるアニメビジネス』で述べた様に相変わらずの「健全経営」振りである。
サンライズの場合、何といっても鉄板のガンダムがあるからであろうが、パッケージ販売においてハイアベレージを誇るユニコーン、そして若返りを図ったガンダムAGEと相変わらずの話題に事欠かない。
さらに、経営のバランスのよさを示すように、『銀魂』『境界線上のホライゾン』『バトルスピリッツ覇王』『ファイ・ブレイン〜神のパズル』が走っている(ケロロも再放送中)。放送局もMBS、TV東京、NHK、TV朝日と全方位。そいえば、今年は『Tiger & Bunny』もあった。
サンライズは自他認めるプロデューサーの会社である。歴代の社長はもちろん、A1ピクチャーズ、ボンズ、マングローブ、ブリッジなどの代表はいずれもサンライズ生え抜きの実力プロデューサーであった。
現在あるサンライズの各スタジオも独立した事業部に近いという。それらを率いるプロデューサー達が互いに切磋琢磨し、刺激し合っていると聞くが、その様な状況が続く限りサンライズの進撃は止まらないであろう。
投稿情報: 14:37 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
止まらない東映アニメーションの快進撃
そんなアニメ業界の中にあって元気なのが東映アニメーション。
ハリウッド系とは、そうでもない。東映アニメーションの売上は結構なものである。
アニメ業界全体が停滞気味の中にあって、好調な企業がいくつかある。その代表が東映アニメーション。10月25日にリリースされた「業績修正に関するお知らせ」によると、今期の売上が過去最高だった前期より大幅に上回るとのことである。
東映アニメーションの売上については2005年に初めて200億の壁を破る215億を記録し、その後ほぼ横ばい状況が4年ほど続いたが、2010年に『ONE PIEACE STRONGWOELD』の大ヒットで一挙に266億円まで売上を伸ばした。
その反動もあり、今期は242億円という期初予測であったのが半期を過ぎた時点で290億円に修正されたのだ。「ワンピース」や「スィートプリキュア♪」が好調の要因であるとのことだが、それにしても大したものである。
他のスタジオで決算が発表されているのはプロダクションIGだけだが、おそらく製作企業(パッケージメーカーとかではなく、制作スタジオを持っている企業として)としては一人勝ちといってもいい状況ではないか。他にもヒット作品を抱えているスタジオはあろうが、多分規模が違っている。
ドリームワークスの2010年の売上が7億8500万ドル。円高が続けば東映アニメーションが追いつく日は意外と近いかも知れない。
投稿情報: 11:04 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第八章「アニメ企業研究 国内篇」1
経営状況がわかりにくくなりつつあるアニメ企業
海外の次は国内。アニメーションバブル状況にあるハリウッドのメジャースタジオと日本を比べると規模そのものが違って来るが、アニメーション単体で見るとどうか。
現在、日米アニメーション企業の中で単体決算がわかるのは東映アニメーションとプロダクションIG、ドリームワークス程度。GDHは上場廃止、トムスはセガの完全子会社となり、ピクサーはディズニーに吸収された。
また、パッケージ系でもバンダイビジュアルが上場廃止、勢いのあるアニプレックスもソニー傘下ながらもその経営実態は開陳されていないということで、アニメ関連で経営状況が把握出来る会社が非常に少なくなってきた。
東映アニメーションが上場し以降、GDH、プロダクションIGと続き、一時はぴえろやマッドハウスもという声が聞かれたが、現在その様な話はトンと聞かなくなってしまった。まあ、アニメに限らず全体的に上場する企業が激減しているので、ある種当然のことなのかも知れないが、アニメ業界に一時の勢いがないのは確かである。
投稿情報: 14:39 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」11
黄金時代が続くか、ピクサー
さてさて、ピクサーである。来年3月にはピクサー初の実写映画『John Carter of Mars(火星のプリンセス)』が封切られる。予告編を見ると、正統的な?ファンタジー映画になっているが、果たしてピクサーとしての差別化はどうなのであろうか。
一説によると、監督のアンドリュー・スタントンがやりたいと言ったそうだが、ピクサーに取って実写は冒険である。BOX OFFICE合格点の1億ドルを突破できるか注目である(もちろん出来ると思うが)。日本では4月13日(水)公開。
そして来年度ピクサーの本命は『メリダとおそろしの森(Brave)』である。ピクサー初のフェアリーテール。アメリカは6月、日本は12月の公開となる。
中世のヨーロッパが舞台で、声優にはイギリス人がズラッと並んでいる。ピクサーらしいこだわりであるが、ピクサー初の女性主人公(実は監督の女性であったが意見が合わず降板したようだ)が赤毛であるのはディズニーアニメーションとの差別化のためか。初物づくしが凶と出るか吉とはわからないが、テーマ的にアメリカでは間違いなく評価されるであろう。
そして、2013年に控えているのが『Monsters University』。モンスターズ・インクの続編であろうが大いに期待出来そう。トイ・ストーリ3ーレベルのヒットが見込めるのではないか。この年はさらに恐竜をテーマとした作品が続き、2014年には続編ではない新作が製作されるようである。やはり、当分ピクサーの牙城は崩れそうもない。
投稿情報: 09:45 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」11
ドリームワークス・アニメーション
9月29日付の米国の経済情報メディア ブルームバーグによれば、米国のアニメーション製作会社ドリームワークス・アニメーションが2012年以降、作品の自主配給に乗り出すことを検討している。これは同社とパラマウント・ピクチャーの配給契約が2012年で終了することに伴うものである。
ドリームワークス本体は、2005年に大手メディアコングロマリットのバイアコム傘下に入り、作品の劇場配給は同グループのパラマウントが担当していた。しかし、2008年のドリームワークスが離脱、劇場配給もディズニーに変更している。
そんな状況の中で、ドリームワークス・アニメーションもパラマウントから離脱。パラマウントとしては、2011年3月に自社製作のフルCGアニメーション『ランゴ』を大ヒットさせており、新たにバイアコムグループのアニメーション部門ニコロデオンの協力も得て、自社スタジオ「パラマウントアニメーション」設立を発表している。
ドリームワークス・アニメーションが現在開発・制作中の『Madagascar 3(マダガスカル3)』『Turbo』『Me and My Shadow』『How to Train Your Dragon 2(ヒックとドラゴン)2』などは、おそらく自主ブランドで配給される可能性が高いが、アッと驚くサプライズがあるかも知れない(他のメジャーとの提携など)
投稿情報: 12:17 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」10
ハリウッドの潮流とユニバーサル
おそらく、ファンタジー系作品が主流となっているハリウッドで一番その路線に乗れていないのがユニバーサルであろう。興行収入を見てもそれは明らかである。ある意味、伝統的なアメリカ映画をつくる会社と言うことも出来るが、とにかくヒットが少ない。
2008年、2009年共に北米BOXOFFICEベストテンに入る作品がなく、2010年ようやく『怪盗グルーの月泥棒』が7位に入り、2011年は『FAST FIVE』が5位に入っているという非常に厳しい状況である。
そんなユニバーサルも来年以降はファンタジー系作品が増える。夏シーズンの『Battleship』を皮切りにと言いたいところだが、何故か年末はキアヌ・リーブスの『47 Ronin(忠臣蔵)』。うーん、なぜ忠臣蔵なのだろう?
と言いながら、2013年から『Stretch Armstrong』『Riddick(リディック)』といったSFアクション、ロン・ハワード監督のSFファンタジー・ホラー『The Dark Tower』などがあり、待望の『怪盗グルーの月泥棒2』が公開される。
それほどヒットするとは思われないが、『The Addams Family』や『Kill Bill: Volume 3』といった目を引く企画もあるので期待したいが、当面苦しい状況が続きそうな気配である。
投稿情報: 06:02 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
アニメーションでは伸び悩むソニーピクチャーズ
ファンタジー系への転換が著しいハリウッドであるが、ソニーはそれに出遅れてしまった。『スパイダーマン』以外、強力ヒットがないことがそれを照明している。
そんなソニーのラインアップであるが、ファンタジー系作品が少ない今年までは苦しかったが、来年以降は期待出来そうである。その先陣を切るのが来年のサマーシーズンにリリースされる『Men in Black III』。実績は十分である。
そして、そのあと直ぐに出て来るのが大本命の『アメイジング・スパイダーマン』である。多分2012年の夏興行の本命であり、3億ドル超の興行収入が期待出来るであろう。
続けて『Total Recall(トータルリコール)』『Resident Evil 5(バイオハザード5)』『Hotel Transylvania(フランケン、狼男、ドラキュラ、ミイラ男登場』とあり、年末に『James Bond 23(ジェームズ・ボンド)』があるので相当期待できるであろう。
さらに、2012年以降も『Ghostbusters III(ゴーストバスターズ)』『Popeye
』『The Karate Kid Sequel(カラテ・キッド)』『James Bond 24(ジェームズ・ボンド)』と続くので、それなりに期待出来るのはないかと思う。
こういったソニーの状況で悩ましいのはアニメーションが今ひとつということであろう。ソニー・ピクチャーズ・アニメーションという立派なスタジオを持ちながら、それを生かし切れていない。簡単に言うとヒットが出ないと言うことであるが、『くもりときどきミートボール』など面白い作品があるのに何故かパッとしない。ここがコンスタントに稼げるようになると、かなり状況は変わるものと思われるので、今後のソニー・ピクチャーズ・アニメーションの動向に注目したい(次回作は実写の『Hotel Transylvania』)。
投稿情報: 14:28 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」8
離脱が続くパラマウント
マーベル原作で一番潤ったのがパラマウントである。現在『キャプテン・アメリカザ・ファースト・アベンジャー』が公開中であるが、これ以降マーベル原作作品はラインアップに入っていない模様だ。
また、前に述べたようにドリームワークスも離脱中である。こちらも、既にディズニーに移籍しており『タンタンの冒険ユニコーン号の秘密』が最後になりそうだ。
そして、もうひとつドリームワークス・アニメーションも離れそうである。『長靴を履いた猫』までは確定しているであろうが、その先の『Madagascar 3(マダガスカル3)』『Turbo』『Me and My Shadow』『How to Train Your Dragon 2(ヒックとドラゴン)2』はパラマウント配給になるかは不明である。
ドリームワークス・アニメーションの噂の影にはパラマウントが独自で製作したCGアニメーションの影響があるとされる。『ランゴ』が「そうであるが、ジョニー・デップ主演で注目され、アメリカではそこそこヒットしたものの、日本では全く話題にならなかった。
そんなパラマウントで期待出来そうなのは、お正月映画の『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』、マーチン・スコセッシが児童文学に取り組んだ『Hugo Cabret』、定番の『Star Trek 2(スタートレック)』『G.I. Joe 2: Cobra Strikes』『Teenage Mutant Ninja Turtles (ニンジャタートルズ)』といったところか。いずれにせよ、マーベル、ドリームワークスが抜けたパラマウントは苦しい。
投稿情報: 14:58 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」7
FOX〜アバターにはじまりアバターに終わる?
ハリウッド全体の傾向として言えるのはファンタジー系作品が増えているということである。BOXOFFICEを見れば一目瞭然であるが、本来得意とするアクション、コメディよりも現在はファンタジー系作品が圧倒的に強い。ハリウッドメジャーの業績もそれを反映しており、ファンタジー系作品を主力とするところがここ数年は好調であった。
さてFOXである。『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』で注目されたが、アバター後遺症とでも言うべきか、それ移行めぼしい作品が少ない状況である。CGアニメーションの『ブルー/初めての空へ(原題RIO)』もアメリカでは好調だったものの、日本では惨敗であった。
今後で言えば、リドリー・スコット監督でエイリアンの続編と噂されている『Prometheus(プロメテウス)』の他、固い数字を誇るアイスエイジシリーズの新作『Ice Age: Continental Drift』の他は、アン・リーが手がけるファンタジー『Life of Pi』や、マーベル原作の仕掛品?『The Wolverine(Xメン)』『Daredevil Reboot(ディアーデビル)』『Fantastic Four Reboot』などが来年以降公開される(これらも、いずれディズニーに移籍するのであろう)。
だがしかし、本命はやはり『アバター』であろう。既に2014年『アバター2』と2015年『アバター3』の制作も発表されている。この二つの大ヒットは約束されているので、それまでジッと我慢の子といったところであろうか。
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第七章「アニメ企業研究 海外篇」6
ワーナー2〜強力ファンタジー目白押し:
DCコミック、ゴジラ、ホビット、パディントン・ベアー
ハリポタシリーズが終了したワーナーは正直苦しいところに来ているのではないかと思うが、今後のラインアップを見ているとそうでもないようである。逆に、今までハリポタがあったので押さえられていたと思われる意欲的な大作が目白押しである。
その筆頭がDCコミック作品の大量投入である。来年の『The Dark Knight Rises(バットマン)』は鉄板として、『Superman: Man of Steel』『Justice League: Mortal』『Teen Titans』『Bizarro Superman』『Aquaman(アクアマン)』『Tarzan(ターザン)』など目白押しである。マーベル作品に刺激されたのであろうが、DCコミックのキャラクターの知名度からして十分期待できるであろう。
この他にも、ワーナーにはハリウッド二度目のリメイクとなる『ゴジラ』、これまた同様の『Mad Max: Fury Road』などの企画があるが、超大作として期待されているのがピーター・ジャクソンの『The Hobbit(ホビット)』である。既に史上最大の予算という打ち出しになっており、1と2を同時に制作することを考えると『ロード・オブ・ザ・リング』のような壮大なファンタジーになるものと思われる。
また、おそらくハリポタの後継企画になると思われるのが『Paddington Bear(パディントン・ベアー)』であろう。ファミリー向けのファンタジー大作となるようだが(ハリポタのプロデューサーがやるので多分そうなる)、当たれば続編がつくられるであろう。
アニメーションはハッピーフィートしか当たっていないワーナー。『ガフールの伝説』も結構面白かったのだが、キャラクターが梟では・・・・。アニメーション作品はほとんどないが、内容的にはほとんど同じであるファンタジー作品が多い。ワーナーからも目が離せない。
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第七章「アニメ企業研究 海外篇」5
ワーナー1〜アニメのローカルプロダクションがスタート
ディズニーのライバル会社の今後はどうなのか。
まずワーナーであるが、ここでまず注目すべきはローカルプロダクションであろう。『豆腐小僧』『パラダイス・キス』『忍たま乱太郎』などを製作し、現在『スマグラー!』が公開中で、来年『ワイルド7』がリリースされる。興行収入的には果たしてどうなのか。ハリウッドメジャーの中では頑張ってローカルプロダクションを続けているので今後の推移を注目したい。
また、ワーナーはアニメのローカルプロダクションにも進出中である。まだHPにもwikiにも載ってないが、既に某国内大手DVDメーカー(ジェネオンです)のアニメ製作担当責任者がワーナー移籍、若手プロデューサーも引き連れてとのことで、業界ではちょっとした話題となった。本来、もっと早く世の中に知られてもよかったのであるが、移籍直後に東日本大震災があり、業界への告知タイミングを失ったそうな。
外資系のワーナーではあるが製作形態は実写と同じく製作委員会方式とのこと。基本的には以前のメーカーと同じ路線を歩むそうだ。実は、今年既に委員会に参加した作品が2作品あるそうで、本格的な参入は来年に以降になる。来年以降ひとつの潮流となるのは間違いないであろう。
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第七章「アニメ企業研究 海外篇」4
ディズニーの時代がやって来る?2
ディズニーの時代がやって来る理由の二つ目はマーベルコミック作品の配給である。承知のように2009年マーベルコミックはディズニーに買収された。であるならば、当然マーベル作品はディズニーのものとなる。
ということで、ディズニー最初のマーベル作品となる『The Avengers』は来年5月公開予定である。さらに、2013年には『Iron Man 3』『The Black Widow』が控えている。若干飽きられた感もあるマーベル作品ではあるが、まだまだ興行的には強い。これもディズニー躍進の原動力となるはずである。
この他にディズニーで来年以降評判となりそうなのは、ピクサー初の実写映画『John Carter of Mars』であろう。さらに、ピクサーアニメーションの『Monsters University』はモンスターズ・インクの続編で大いに期待出来そうだ。
そして、更に先の話だが、ジョニー・デップ主演の『ローン・レンジャー』が来る。パイレーツの後続企画だと思われるが、西部劇が果たしてどう評価されるか。いずれにせよ、ディズニーの時代がまたやって来そうである。
投稿情報: 16:39 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」3
ディズニーの時代がやって来る?1
世界最大のエンタテイメント&メディア企業であるディズニーだが、今後より一層パワーを増す可能性がある。
そのひとつして挙げられるのが「ドリームワークス」の配給権獲得である(実写のみ。ドリームワークス・アニメーションはパラマウントに残ったが、自主配給になるのではとの噂が流れている。まあカッツエンバーグが社長を務めているのでウォルト・ディズニー・カンパニーの社長の椅子でも用意しない限りディズニーには来ないであろう)。
パラマウントからユニバーサルへ移行すると思われていたドリームワークスであるが、土壇場でディズニーに変更、既に『アイ・アム・ナンバー4』が夏にディズニーからリリース済みで、12月には『リアル・スティール』が公開される。ドリームワークスといえば『トランスフォーマー』が余りにも有名だが、今後は配給がディズニーに変わったことが吉と出るが凶と出るか。
だが、解せないの『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』である。パラマウント配給ではあるが、プロダクションはドリームワークス・アニメーションではなくニケル・オデオンとなっている。おそらく、30年来スピルバーグが暖めてきた企画であり、長期間に渡るプロジェクトであったので、ドリームワークス・アニメーションもディズニーからも外れる企画となったのであろう。
来年、ドリームワークスは『ウォー・ホース』、『Lincoln(リンカーン)』とスピルバーグ監督の大作を続けて製作する。配給するディズニーが勢いづくことは間違いない。
投稿情報: 17:10 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」2
世界的には放送チェーンが有効
前回のアメリカのメディア企業決算を見てもわかるように、配信の時代とは言うが放送がまだまだ有効なのである。逆に、これらのメディア企業では目立った配信事業売上は見られない。
これは、配信事業がまだ明確に事業化されていないということであろう。それよりも確実に収益の上がる放送、特にCATV事業に力を注いでいるのである。
CATVの事業モデルは有料と広告であり、スポンサーも地上波からターゲットの絞りやすいCATVへ移行しているとのことである。動画配信が普及しつつあるとはいえ、まだまだ放送の力は大きい。
これは世界的に見ても同じ傾向であろう。ネットの時代と言われているが、新興国などを中心にまだ放送の需要は強い。アメリカのメディア企業は世界中のCATVの放送チェーンを築くことで収益の基盤を強固にしている。
それに比べて日本のエンタテイメント流通は点でしかない。線になっているのはパッケージゲームくらいなものである。圧倒的に弱い流通網をどうにかしない限り海外での躍進はあり得ない。
投稿情報: 15:13 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第七章「アニメ企業研究 海外篇」1
CATVチェーンの躍進
アニメ企業研究ということで、海外編からはじまり、最初に取り上げたのはディズニーであった。このディズニー、イメージと違って現在は売上の半分を放送事業で稼ぐ会社となっている。
その中でも勢いのあるのがCATV事業。今年4〜6月の決算では売上の32.9%がCATVであった。地上波と合わせると46.3%にもなり、相変わらず「放送事業会社」である。
この傾向は他のメディア企業も同じで、バイアコムはCATV事業だけで62.9%もある。ここは映画とCATV事業しかないので割合が大きくなるであろうが、それにしても凄い(地上波のCBSがあったが、採算がよくないということで分社化した)。
さらに、タイムワーナーのCATV事業は47.6%、NBCユニバーサル41.2%(地上波も入れると73.5%にもなる)、一番少ないニューズで24.7%である(尚、SPEだけは決算の項目が分からないので除外した)。
このように、アメリカのメディアはCATVが躍進しているという状況なのである。
投稿情報: 11:03 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」パッケージ4&配信1
動画配信のプラットフォーム
要するに動画配信においても、主要なプラットフォームが海外勢に握られつつあるということである。iTunesはもとより、Android Marketにおいてもgoogleがビジネスを行おうとする動きが見られる。そうなれば、スマートフォンの動画は両社に牛耳られてしまうであろう。
ビジネスがはじまったばかりの動画配信であるが、既にプラットフォームを巡る大攻防が繰り広げられている。そんな状況の中で、パッケージ系のメーカーが流通を含んだイニシャティブを取れるかというと絶望的である。出版社同様、商品の製造から流通まで行うメーカーではなく、コンテンツ製作会社となるであろう。新しい船にはやはり新しい水夫が相応しいのだ。
ということで、次回からは企業篇に入ります。
投稿情報: 16:36 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」パッケージ3
パッケージを捨てたハリウッドメジャー?
最近Amazonから来るメルマガを見ると、ハリウッド作品のDVDカタログのほとんどが1,000円になっていることに気づく。1,000円である。もちろん、巷で売っているパブリック・ドメイン作品ほど安くはないが、ちょっと前の感覚でいったらべらぼうに安い。
ということで、結構調子に乗って買ってしまったりするのだが、ブルーレイに戦略の軸を切り替えたものの、内心では配信がメインになると思っているのではないか。こういった点でハリウッドは見切りが早い。おそらくブルーレイもそんなに長く続くまいと思っているであろう。
音楽産業でもそうだが、アメリカはあきらめが早いというか切り替えが早い。大統領選挙で負けた候補が自ら敗北を宣言するが、同時に負けた相手に対しエールを送る。負けることにおいて潔いところがある。
しかし、日本は頑張る。最後の最後まで頑張ろうとする。硫黄島の戦いならば意義はあると思うが、これほど流動的な世の中にあってはどうなのか。出版界もグズグズして何も出来ない間に遂にAmazonが電子書籍宣言をした。おそらく、これで日本の出版界は電子書籍に関しAmazonに頭が上がらなくなるであろう。
動画に取って代わるであろう配信の世界でもそういった動きがある。ひとつはiTunesであり、もうひとつはアンドロイドである。この二つの強力なプラットフォームにおいてどのようなビジネスを展開するのかが大命題になりつつあるのだ。
投稿情報: 11:24 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」パッケージ2
やっぱり強いよアニメパッケージ
2010年回復の主力となった作品は以下の通り(無精してAmazonランキングつかいます)。
1位:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(ブルーレイ。ブルーレイの記録をつくった当然でしょうか。それにしても驚異的な作品で、おそらくこれがパッケージ回復の大きな原動力になったと思われる)
2位:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(DVDバージョン)
3位『機動戦士ガンダムUC2』(これも一巻あたり10万本程売れているとのこと。映像制作も桁違いにお金がかかっているのがわかるが、やはり原作がいいのでは)
4位:『機動戦士ガンダムUC1』
5位:『涼宮ハルヒの消失』(やはり根強い人気を誇っていますな)
6位:『サマーウォーズ』(オリジナルでありながらよく頑張った)
ということで、6位まで紹介したが、これはAmazonブルーレイ/DVDの年間ベストテンに入っていたアニメであり、エヴァのブルーレイは全ての作品を通じて年間ナンバーワンであった。
それにしても年間ベストテンにアニメが6作品である。ジャンル別で1位になる訳だ。ちなみに、残りの4作品のうち、マイケル・ジャクソンが2つ、嵐が2つであった。音楽パッケージも伸びている分野なのである。
投稿情報: 16:43 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」パッケージ1
売上が復活した2010年パッケージ
先に海外販売について述べてきたが、『もっとわかるアニメビジネス』では一番最初にパッケージが出て来る。四半世紀に渡ってファン向けアニメのビジネスモデルを支え続けてきたのであるから当然であろう。
ファン向けアニメのビジネスにおいて、収益としてはパッケージはファーストウィンドウである。そのアニメの運用における収益のおそらくほとんどを占めているケースが多い。また、売れない作品ほどパッケージの比率が高くなり(収益がパッケージだけという例もあるようだ)、ヒット作品は海外販売、商品化、配信などの割合が高くなるという傾向がある。
さて、このパッケージであるが2005年をピークに下がり続けているが、10年にわずか3%ながら数字を回復した。その主役はもちろんブルーレイである。DVDの続落、ブルーレイの急伸である。ただし、パッケージ減に歯止めがかかったどうかはまだまだ分からない。
投稿情報: 12:40 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売8
人気と収益のジレンマ
『もっとわかるアニメビジネス』における海外販売に戻る。ここで述べられているのは、要は売上が減っているという事実である。東映アニメーションの決算を見てもそれは明らかであり、それを以てアニメ業界全体を語ることは出来ないが、その傾向にあるのは確かである。
この海外販売においては、人気と収益のジレンマが如実に感じられる。本文で述べられているように、日本のアニメは世界中で人気を得ている。しかし、しかし、しかし・・・、なのである。
昔であれば、NARUTOの制作スタジオであるぴえろは新しい自社ビルのひとつでも建てておかしくはない。何せ世界中で人気を博しているのである。それ位は当然のハズなのであるが、どうもそういった気配はない。
東映アニメーションをはじめ、おそらく各社海外販売売上は減っているはずである。ポケモン以降、それを上回るヒット(ポケモンクラスのヒットは30年に一度か?)がなかったから当然と言えば当然であろうが、如何にも淋しいものがある。
ネットの時代、デジタルの時代になって否応なく急激な変化に見舞われているアニメ産業。回収力の弱い海外でその影響がモロに出ており、それに対応出来るビジネスモデルの構築を早急に行わなければならないのは明白である。
投稿情報: 18:06 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売7
All Nippon Entertainment Works7
儲かるのは誰?
とは言え、今まで述べた原作事情はAll Nippon Entertainment Worksも調査済みであるに違いない。だからパッケージ的手法で売り込みを図るのではないかと推測される。これによって、原作権だけではなく、プラスアルファの付加価値を狙うのであろう。
確かに、パッケージ化されるならスタジオサイドもイメージしやすくなるのは確かである。そして、原作だけを提供するより利益の分配に預かれる可能性は高くなる。あとは、スタジオが魅力を感じるかどうかだけである。
日本コンテンツ原作がパッケージ化することで魅力を増すかどうか、それはやってみないとわからないであろう。このプロジェクトの原資は公費、つまり税金である。公共投資よりリターン率が低いようでは困るのだが、そもそもハリウッドがそんなに日本人を儲けさせてくれるはずがないというのも事実である。
思えば1980年代からハリウッドを目指して多くの日本企業やプロデューサーがチャレンジしたが、儲けたと言える例は非常に少ない。パナソニックは途中放棄、あのカルロコも今や消えてしまった。高い授業料を払って元を取ったのはSPEだけか・・・
ハリウッドにしてみれば何で自分たちの取り分を日本人に回さなければならないのか。そう考えるのが普通である。そのために「現地」プロデューサーを立てるのであろうが、結局はその人間だけが儲かることにならないことを願うだけである。
投稿情報: 11:40 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売6
All Nippon Entertainment Works6
All Nippon Entertainment Worksは果たして儲かるのか?
前回このプロジェクトの効率性の話をしたものの、例え確率は低くともハリウッド一発当たれば帳消しになるという考えもあるが、実際どうなのであろうか。そんなに儲かるのか?
ハリウッドにおける原作の位置づけは、あくまで「素材」としてである。映画製作の主体はあくまでプロデューサーであり、原作はそのひとつの要素にしか過ぎない。日本のように原作次第という考え方とは大きく異なる。まして著作人格権のない国である。変更に躊躇はない。あくまで、自分の映画のためのひとつの要素でしかないのだ。当然であるが、決して映像作品のコピーライツに原作者の名前をクレジットさせることなど考えない。
従って、原作は取得の時点で完璧な権利処理がなされる。当然日本の法律よりもスタジオとの契約が優先され、条件は交渉次第。有利に進めようと思えば、余程原作にパワーがないと無理。持ち込みされた様な作品は、幾ら内容が良くても有利に条件交渉が進めるとはとても思えない。
さらに、映画を運用して以降の分配に預かれるかどうかは非常に難しい(スピルバーグくらいの実績が必要)。それによって、原作が売れるというメリットはあるかも知れないが、いずれによせ映像化(実写映画化だけではなく、テレビ、アニメも含めて全部)を含め、商品回りなどの権利を押さえられてしまう可能性は高い。日本のように「原作者様」としての立場は有り得ないのである。
また仮に分配が可能になったとしても、悪名高き「控除」がある。ハリウッドで「ネット利益参加」となれば、まあほとんど入金がないと考えてもいいだろう。実際、過去の日本のプロパティであっても、実益は驚くほど少ない例が多い。アウェイでそんなに簡単に儲けさせてはくれないのが常識である。
投稿情報: 11:25 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売5
All Nippon Entertainment Works5
All Nippon Entertainment Worksの効率性
日本のコミック原作の映画化も今ひとつ。ハリウッドはトレンドに敏感で『ドラゴンボール』『スピードレーサー』の結果で見切られたところもあるのではないか。
好調なのは『バイオハザード』と『トランスフォーマー』であるが、前者はともかく後者の映画での原作はハズブローのクレジットになっている。タカラトミーはどこへ行ってしまったのだろうか?
いま、ハリウッドでの映画化候補として『Death Note』『AKIRA』『ゴジラ』の名前が挙がっているが、彼らは過去作品をリメイクするだけで充分な程の自国作品を抱えている。従って、日本の原作が無条件でウエルカムとは言い難く、余程のモチベーションが働かない限りリメイクが簡単に進むとは考えられない。
また、ハリウッドではマーベル原作の映画が次々と公開されている。来年からはDCコミック原作作品が目白押し。日本同様、知名度を考えると自国のIPを映画化した方がヒットの確率は高い(まあ、アメリカはDCとマーベルしかないので、それほど原作が続くとは思えない。その時に日本のコミックが見直される可能性があるかも知れないが)。
こうした状況を鑑みると、今回のプロジェクトから生み出される脚本は、原則毎週何百、何千と書かれる脚本と同じ地点からのスタートであり、選ばれる確率としては決して高くはないのではないか。
投稿情報: 15:26 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売4
All Nippon Entertainment Works4
ハリウッド原作事情
これだけ見ると、All Nippon Entertainment Worksの仕事は何やらハリウッドのタレントエージェントが行っている「パッケージ」業務のような感じもする。「パッケージ」とは脚本、監督、俳優までセットとなっている映画企画のことであるが、これによって付加価値を付け、単に原作だけを売る以上の利益最大化を目指しているのであろうか。
このパッケージの実現性が高いのはスタジオにとって便利というのは勿論だが、
強力なタレント(監督、俳優)をエージェントが抱えているからである。All Nippon Entertainment Worksの場合、タレントに相当するものは原作ということだが、果たしてそれが決め手となり得るのであろうか。
そもそも、普通、欲しい原作があれば相手が自分のお金で企画開発を行う。今回は、要するにこちらからの持ち込みであるので、毎週何百、何千とメジャースタジオや制作会社に持ち込まれる脚本と同様の扱いになる。原作の権利処理までしてあることは優位性があるが、他の脚本もその時点では無料で書かれたものである。
また、日本の原作が現在北米を中心とするワールドワイドで展開出来るものとして適切であるかどうかについても、やや疑問である。「ポケモン」旋風が去り、『リング』『呪怨』に続くハリウッドリメイクものの軟調といった現状で、日本のIPに対するニーズがそれほどあるのか?(『トランスフォーマー』があるが、あれは完全に権利がアメリカサイドのプロパティとなったのが確認されたのでGoしたのであろう)
投稿情報: 20:56 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売3
All Nippon Entertainment Works3
All Nippon Entertainment Worksの役割
株式会社産業革新機構は官民共同出資の投資会社。今回の案件All Nippon Entertainment Worksに関しては産業革新機構が60億円全額を出資するとのこと。目的は日本のコンテンツを海外展開し、具体的には日本の作品を世界市場向けにリメイクした映画の海外事業が中心となるとある。
ハリウッドでの映画化を中心に、企画開発を先方のプロデューサーと進める。映画の他にもテレビ番組、ゲーム、小説、マンガ、玩具、キャラクターなどの周辺事業で幅広い事業開発を目指すのだそうだ。
事業にあたっては、こうした分野で既に実績のあるコラボレーションパートナー企業9社と協力するが、そのひとつにアニメ業界からプロダクションIGが選ばれている。
というのが産業革新機構の概要であるが、次にそのビジネスモデルであるが、要はハリウッドへの映画化権の売り込みである。「マンガ」「小説」「ゲーム」「映画」「TV番組」「ゲーム」「玩具」といったIP(intellectual Property)を開発(企画、コンテンツの権利取得、脚本の作成、監督、俳優の選定、提案)するという、本来なら製作主体であるスタジオなりがやるべき事を代わりに引き受け、そのことによって日本のIPがハリウッドに受け入れられる可能性を高くしようとするというものであろう。
無料、かつ原作の権利処理、脚本作成までしてくれるので先方にとっては万々歳。日本サイドとしても、それでハリウッドでの映画化の確率が高まれば良し、ということであろうが、果たしどうなのか。
投稿情報: 19:58 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
All Nippon Entertainment Works2
平成23年8月15日のプレスリリース
それでは8月15日(これって終戦(敗戦)記念日。縁起を担ぐわけではないがもちっと考えた方がいいのでは)にリリースされたAll Nippon Entertainment Worksの文章を見てみたい。
株式会社 All Nippon Entertainment Works の設立 〜日本のコンテンツの海外展開を支援する新会社〜
1.新会社の設立について 本日、株式会社産業革新機構は、映画・TV番組・ゲーム・書籍等の日本のコンテンツを海外に展開し、収益を獲得することを目的とする新会社を設立することを公表しました。
日本のコンテンツの海外展開支援は、「知的財産推進計画2011」や「産 業構造ビジョン2010」においても重要課題として取り上げられており、新会社の取組は、コンテンツ産業の成長のために重要な意義を有しております。
経済産業省は、新会社の設立を心から歓迎するとともに、新会社の取組を 通じて、我が国のコンテンツ業界に、海外展開のノウハウが蓄積されることや、コンテンツの価値に見合う適切な対価が国内に還元される仕組みが構築されることを期待しています。
2.新会社の概要 会社名:「株式会社 All Nippon Entertainment Works」
出資額:60億円(株式会社産業革新機構の100%出資)
コラボレーションパートナー企業: アスミック・エース エンタテイメント(株)、(株)タカラトミー、 (株)TBSテレビ、(株)電通、東宝東和(株)、日活(株)、(株)フジテレビジョン、 (株)プロダクション・アイジー、三菱商事(株)(順不同、五十音順)
※現時点でのパートナー企業であり、今後更なる拡大・充実を図る予定
事業内容: 国内の魅力ある映画のストーリー等を、グローバル市場向けにリメイクし、米国(ハリウッド)での映画化等に向けた企画開発業務を米国のプロ デューサーと共同で推進します。
ということで、産業革新機構が行う投資の一環としてコンテンツが選ばれた訳である。All Nipponと銘打つようにパートナー企業も多様のジャンルから選ばれている。しかしながら、どの様な一貫性、あるいは戦略があるのかは現時点では分からない。
次回から解説に入る。
投稿情報: 17:21 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第六章「激動の10年 その他篇」海外販売1
All Nippon Entertainment Works1
All Nippon Entertainment Worksという存在
今回から第六章の「激動の10年 その他篇」に入るが、忘れないうちに書いておきたいので、まず海外販売について書いてみたい。本文とは直接的な関係はないが、日本の海外展開が抱える問題を多く含んでいるものと思われるため、まとめて置きたい。
少し前(夏)であるが、All Nippon Entertainment Worksの発表があった。アニメの海外展開とも大いに関係があるので、ここで触れてみたい。
以下、経産省のプレスリリースを丸コピー。
と思っていたら、11月3日(木)の朝日新聞第一面に「日本政府 ハリウッド進出」という見出しで記事が書かれていたので、プレスリリースは次回としてその内容に触れたい。
記事の趣旨は、ハリウッドで日本のコンテンツ(アニメ、実写映画等)が映画化されているが、日本サイドが映画化権など様々な権利を手放しているため、ヒットしても日本側の利益につながらなかったので、「アニメ・玩具の映画化目指す」(小見出し)ということだと思うが、これ自体が既に論理矛盾を含んでいると思うのだが如何であろう。
要するに映画化検討の権利を手放したから利益を最大化出来ていないということなのだろうが、このAll Nippon Entertainment Worksの目的自体が、日本のコンテンツのハリウッド映画化にあり、その際に、ハリウッドは映画化するに当たって当然映画化権を取得するはずである。それとも、映画化権は自分たちの手元に置いたまま映画化させる方法があるのか?(ないと思う)
All Nippon Entertainment Worksがハリウッドで自ら映画をつくる訳ではないのは明らかだ。何せ予算は60億円。これじゃ、ハリウッドのスタンダードレベルの映画を一作つくってお終いである。従って、あくまでハリウッド資本での映画化が目的であり、ハリウッドが映画化権を取得するのを前提するならば、既にこの段階で論理矛盾を含んでいて、このプロジェクトがどうやってジャパニーズコンテンツの利益最大化を計るつもりかが分からなくなってくる。
投稿情報: 14:14 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」14
ジブリの位置付け4
ポストジブリはやはりジブリ?
ジブリの位置付けというテーマで書いてきたが、これは日本のアニメ産業にとっても非常に重要なことである。『もっとわかるアニメビジネス』にあるデータでも分かるように、ジブリが築き上げたMAX300億円の市場は莫大である。
もし、ジブリ自らこの市場を再獲得、あるいは他のスタジオが獲得するなりしなければ、そっくり失われてしまう可能性がある。産業界にとっては誠に重大な問題なのである。
ジブリが築き上げた市場に挑戦するスタジオはないのであろうか。あるいは、ジブリに挑戦するのはやはりジブリしかいないのか。『もっとわかるアニメビジネス』で私は細田氏に期待したいと書いた。ジブリと同じ様なテレビ局×配給会社のタッグが組めれば十分可能性はあるのではないか。
今年10月までの劇場アニメの経過を見ると、昨年より本数が減っている模様である。テレビアニメからシフトが起こっていると書いたが、実際はそう簡単でもないようである。来年以降の動向に注目したい。
投稿情報: 18:14 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」13
ジブリの位置付け3
時代とテーマ
ジブリマジックが解けかかっているとすれば、その原因はどこにあるのか?それを考えると「時代とテーマ」にたどり着くのではないかと思う。具体的には時代精神との遭遇である。
かつて、『もののけ姫』の公開時、ジブリは作品の時代的意義をとことん追求した。それが、「生きる」という言葉に集約されていたのであるが、とにかく時代性を追い求めることにかけては真摯であり執拗にであった。
おそらく、それが功を奏し、邦画興行収入ナンバーワンという快挙を成し遂げたのであろう(個人的には、戦後日本人なら誰しもが持つアニミズム的で自然な宗教観までも呪縛していた禁忌が、50年を経過しようやく溶けたのと、もののけの世界観がシンクロしたためだと思うのだが)。
千と千尋も、時代意義の追求はあった。もののけに引き続き、神道的なアニミズムの追求である。しかし、ハウルはどうか。果たして、時代精神に遭遇するテーマを持ち得ていたのか?
以降、個人的に見る限り、時代性の追求の手が緩んだように見える。少しずつではあるが、ジワジワとそれは広がり、見る方の緊張も緩和されてきた。それが作品にとって良いことなのか悪いことなのかは分からないが、ジブリ作品に時代を感じさせるテンションが少なくなっていると感じるのは私だけだろうか。
投稿情報: 18:08 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」12
ジブリの位置付け2
ジブリマジック
では、なぜ今回50億円を切るという結果が出たのであろうか。『ゲド戦記』の後遺症という見方も根強くあるようだが、根本的にはジブリマジックが昔ほど効かなくなっているからではないだろうか。あるいはジブリのブランド力。
ジブリマジックとは、要するにジブリだから見に行くという魔法(刷り込み)である。ナウシカ、ラピュタ、トトロ、魔女宅を見て育った子どもたちや、もののけを見て驚いた人たちなどに、ジブリマジックは深く浸透した。それがあって、2001年の千と千尋の興収ピーク以降もジブリ映画は安定した興行収入を残せていた。
しかし、今回のコクリコでその魔法が少し解けかかっているのではないかという印象を受けたのは、おそらく私だけではないだろう。昨年のアリエッティは92.5億円。まだまだ大丈夫と思っていたのだが、今回の数字はさすがに気に掛かる。
いったい、ジブリに何が起こっているのだろうか?
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第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」11
ジブリの位置付け1
コクリコ坂の評価
劇場アニメをビジネスモデルの核に据える唯一無比のスタジオ。ジブリは孤高の存在である。そんなジブリの活躍振りは広く知られたところであるが、今回の『コクリコ坂』はビジネス的にはどうであったのだろう。
現在の興行収入はおそらく43〜44億円。年内一杯興行を続けるというので、最終的には45億円以上になるであろう。おそらく今年の邦画ナンバーワンである。
しかしながら、もちろんジブリとしては物足りない数字である。邦画興行収入トップとなった『魔女の宅急便』以降を対象とすれば、『ホーホケキョ となりの山田くん』を例外とし、『おもいでぽろぽろ』『耳をすませば』に匹敵する一番低いレベルとなる。
邦画ナンバーワンとなったものの、今年は50億円を超す実写映画がなかっためであり、かろうじてという印象が強い。もちろん、40数億という興行収入が凄い数字であるのは分かっていても、ジブリにしては、という言葉がつい出てしまうのである。私自身も悪くても50億円は超えると思っていたので、いささかショックな数字ではあった。
投稿情報: 14:09 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
浅倉さんよりBlogの投稿で指摘がありました、『アニメ産業レポート』の数字の違いについて、いま調査中ですのでしばらくお待ち下さい。
ついでにと言っては申し訳ないのですが、『もっとわかるアニメビジネス解説』の誤記について、ここで訂正し、購読した頂いた方にお詫びしたいと思います。
1)P.167の「動画協会会員社取引国」でメキシコ(41作品)が抜けていました。
2)P.184のニューヨーク大学はニューヨーク工科大学の間違いです。
3)P.198の表7−15の単位は千ドルではなく、ドルです。
以上この場を借りてお詫び申し上げます。
増田弘道
投稿情報: 17:56 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」10
アニメ生態系の頂点にあるもの2
劇場アニメも支えているキッズファミリーアニメ
キッズファミリーアニメがアニメビジネスの中心にあるということは、劇場アニメでも証明出来る。ジブリ、エヴァは別挌として、毎年劇場アニメの興行を支えているのは、いわゆる定番作品である。
この定番作品とは即ち、毎年製作されるテレビアニメの劇場版である。具体的にはドラえもん、しんちゃん、ポケモン、ナルト、プリキュアといった作品であるが、これら劇場版は必ずヒットが伴う「鉄板」ものである。
こういった、テレビアニメが劇場版となり、さらに定番化して行くというのも極めて日本的な特徴である。ポケモン劇場版が回を追う毎に興収を半減させ、遂には興行しなくなってしまったアメリカと好対照である。
今まで見てきたように、日本においては全ての局面でテレビアニメがイニシャティブを取っていることが分かった。ただし、たったひとつの存在を除いて。
それは、もちろんジブリである。これについては『もっとわかるアニメビジネス』でも随分と書いた。しかし、その時はまだ『コクリコ坂』の興行がはじまる前の段階であったため、その要素を勘案しての将来展望を描くことは出来なかった。次回以降、そのことについて少し触れてみたいと思う。
投稿情報: 16:14 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」9
アニメ生態系の頂点にあるもの1
日本のテレビアニメを支えているキッズ・ファミリーアニメ
日本ではテレビが映像生態系の頂点にあると書いた。もちろん、日本のアニメもその生態系に準じて生きたのであるが、その実態はどのようになっているのであろうか。
今回、『もっとわかるアニメビジネス』では、2000年〜2010年の11年間にわたるテレビアニメの制作分数について検証した。その結果、日本のテレビアニメを支えているのはキッズ・ファミリーアニメであるという結論に至った。
世界的に有名な日本のアニメというと、「クールアニメ」といったような評価があるように、どちらかと言えば大人向けのアニメ、あるいはファン向けのアニメという印象が強いが、その要因を考えてみると、
① 作品数が多い。ヒットすれば延々と続くキッズ・ファミリーアニメと違い、大人向けの作品はほとんどがワンクール、ツークール。従って、需要を満たすためには作品数が多くなる傾向がある。そうなると、ほとんど作品が固定してしまっているキッズ・ファミリーアニメより評価されるチャンスが多くなる。
② ファンの情報発信力。大人向けアニメのファンは、大体中高校生以上であり、キッズ・ファミリーアニメの対象となり小学生以下の層より情報発信力が高い。情報発信といっても、SNSやツイッツターでの書き込みといったものであろうが、それが一定量以上になるとひとつの力となる。
といったようなことで、どうしても大人向けアニメの方が目立つのではあるが、実際アニメビジネス的な視点で見れば、キッズ・ファミリーアニメの方が主力なのである。
投稿情報: 12:48 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」8
劇場アニメの可能性4
劇場アニメへの緊急待避
と言うことで、一時的に回復したアニメパッケージであるが、先行きは決して明るいものではない。やはり、パッケージに変わるメディア、サービスを開発しなければならないのであるが、取り敢えず考えられたのが劇場興業であった。
深夜でのオンエアーをショーウィンドウとして、パッケージで回収をはかるビジネスモデルの弱体化しつつある現在、それに代わる収益手段の開発は緊急の要務であるパッケージに代わるウィンドウをどうするかということである。
その本命は配信かも知れないが、まだまだパッケージに取って代わるほどの市場にはなっていない。価格も安く、せいぜいレンタル市場の補足程度。そこで考えられたのが即効性(要するに現金収入)のある劇場興業なのである。
全てのウィンドウの出発点とも言える劇場興業。原点回帰とも見られるが、やはりファースト・ウィンドウから収益を得られるのは強い。もちろん、興業の場合、テレビアニメより制作費が嵩むため客が全然入らなければ経済的に大打撃を受ける可能性もある。また、ヒットする確率も低いためリスクが大きいという難点もある。
それでも、現在業界全体が劇場アニメに向かいつつあるというのは、深夜アニメ→パッケージというビジネスモデルからの緊急待避という意味合いを持っているからである。
しかし、リスクが大きい劇場アニメに全面シフトするとも思えない。実際、今年は現時点で昨年より数を減らしており、その動向は予断を許さない状況にある。
投稿情報: 17:30 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」7
劇場アニメの可能性3
ブルーレイの伸張が支えたアニメパッケージ回復
2010年、前年度比売上が下がったジャンルである。
【減ったジャンル】
1)アジアの映画(20.1%)
2)海外のアニメ以外の子ども向け(55.2%)
3)海外TVドラマ(69.1%)
4)海外子ども向けアニメーション(70.8%)
5)成人娯楽(78.6%)
6)スポーツ(78.8%)
7)洋楽(80.6%)
8)邦画(84.2%)
9)日本のアニメ以外の子ども向け(93.2%)
10) 学校教育・企業教育・語学教育(95.7%)
11) アジアのTVドラマ(96.7%)
というように、売上が減ったジャンルの方が多い。売上的には邦画234億円が一番大きく、海外TVドラマ173億円(随分減ったものである)、アジアのTVドラマ137億円といったもので、あとは100億円を切っている。従って、全体の売上的に見てもアニメが伸びた意味合いは重要である。
アニメの売上が増えた理由はブルーレイ売上の大幅な躍進である。アニメファンのコレクター趣向が改めて確認されたわけであるが、これがDVDの時のように旧譜を巻き込んでの需要だったら、もっと伸びていたかも知れない。映像のクオリティがアップするのはいいことであろうが、昔のアニメがブルーレイでの視聴に耐えられるかどうかというパラドクスが旧譜の買え換えを阻んでいるのも、ある種自然な道理であろう。
投稿情報: 07:27 カテゴリー: 『もっとわかるアニメビジネス』 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
第四章&五章「激動の10年 テレビアニメ篇 劇場アニメ篇」6
劇場アニメの可能性3
2010年に回復したアニメパッケージ
ということであるが、肝心のアニメパッケージはどうかと言えば、2005年をピークとして大きく落ち込んでしまった。2010年で言えば2005年のほぼ8掛け。5年で20%超の落ち込みを記録している。
だがだが、しかし、さすが日本のアニメ(ファン)、2010年にはわずかながら売上金額が回復したのである。以下、パッケージ売上が増えたジャンルと減ったジャンル。
【売上が増えたジャンル】
1)海外の一般向けアニメーション(137.9%)
2)ビデオカラオケ(125.7%)
3)その他(120.1%)
4)芸能・趣味・教養(117.4%)
5)邦楽(104.7%)
6)洋画(104.6%)
7)日本の子ども向けアニメ(103.5%)
8)日本の一般向けアニメ(103.1%)
9)TVドラマ(103%)
以上であるが、売上的には日本の一般向けアニメ700億円、洋画492億円、邦楽371億円(ほとんど「嵐」などのJ−POP、K−POPのライブ)、邦画234億円、日本のテレビドラマ194億円といったところ。アニメも日本の一般向け以外は数十億円規模で意外と少ない。
日本のアニメは前年度比伸び率では7位であったが、分母が大きいため金額的には一番となった。では、ついでであるが次回は減ったジャンルも見て行きたい。
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